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更新日:2022年12月23日

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第5回「-協働がつなぐ仙台-郡市長とふれあいトーク」(11月13日)

今年度5回目となる11月13日(日曜日)は、泉区桂にある桂島緑地の環境保全に取り組む「桂島緑地未来プロジェクト」の活動にお邪魔しました。

桂島緑地とは

桂島緑地は、泉パークタウン造成時の平成4年に造られました。広さおよそ7.9haで、二つの堤を擁し、それらをめぐる散歩道や四阿(あずまや)がある、自然豊かな緑地です。ミズバショウやアヤメなど四季折々の草花や、野鳥の姿も楽しめます。

桂島緑地①

集合写真

桂島緑地1.(写真)         桂島緑地未来プロジェクトの皆さんと(写真)

「桂島緑地未来プロジェクト」について

人々の癒しとなる美しいこの緑地は、かつては遊歩道とは名ばかりの、雑草や樹木が生い茂る、荒れた場所でした。東日本大震災後の地域の絆づくりを推奨していた桂市民センターの声掛けにより緑地の環境保全を地域の人々で行うことになり、平成25年に準備室を立ち上げ、翌26年から本格的に活動を開始。自然豊かで彩りのある、憩い、そして集う公園を目指し、桂地区全町内から応募のあった39名(令和4年2月末現在)のメンバーで活動しています。平成30年には市の「緑の活動団体」に認定されました。

活動風景

手づくりのリース

活動の様子(写真)         手作りのリースをプレゼント(写真)

懇談に参加された方々

代表            大竹 利幸(おおたけ・としゆき)さん
監事            安達 左千夫(あだち・さちお)さん
未来検討部会サブリーダー  遠藤 美穂子(えんどう・みほこ)さん
環境保全部会サブリーダー  菊地 ヨシ子(きくち・よしこ)さん

懇談の様子

桂島緑地 2

懇談の様子(写真)         桂島緑地2.(写真)

市長
 杜の都仙台は、中心部の街路樹だけではなく、周辺の住宅団地にも美しい緑があります。人々が丁寧に手入れをしてきた緑こそが仙台の宝という意味で、杜の都と言われているのだと思います。
 今日は、この美しい桂の住宅地に広がっている桂島緑地の環境保全活動に、日頃からご尽力いただいている方々との懇談ということで、楽しみにしてまいりました。
 限られた時間ではありますが、ぜひ皆さんの活動やこれまでのご経験などをお聞かせいただきたいと思っております。よろしくお願いします。

「桂島緑地未来プロジェクト」参加のきっかけ

大竹さん
 先ほど市長に遊歩道脇の刈り込み作業を見学いただきましたが、以前は、あの両側から草が覆うように生えていて、歩くのがちょっと嫌だな、という感じのところでした。子どもたちが「危ないから大人同伴でないと行っちゃダメ。」と言われるような荒れ地でした。
 震災後、市民センターを中心に地域の絆づくりの呼び掛けがありまして、当時の連合町内会長とセンター長が相談して、桂島緑地の環境保全に力を入れましょう、ということになりました。マンション四つの自治会の、自治会長・役員を準備室ということにして一緒にプロジェクトを立ち上げたのが発端です。当時、私がそのうち一つの自治会長をやっていましたのでメンバーとなり、そこから始まっています。私で3代目です。今日は初代と2代目も作業しておりました。

大竹さん

大竹さん(写真)

市長
 交代しながらも会員の皆様方がずっとつないできた、ということですね。

菊地さん
 私は、8年前に自治会の役員をやっていたときに大竹さんに誘われたのがきっかけです。最初はやるつもりはなかったのですが、月2回位活動していました。今は仕事も辞めて週に2~3回、皆さんに教えてもらいながら活動しています。

市長
 今はだいぶ植物の名前も詳しくなったのでしょうね。

菊地さん
 いえ、だいぶ忘れています(笑)。山野草などは難しくて。どれがどれ、というのが分かりにくいのです。実はウルシアレルギーなので、なるべく雑木林には入らないようにしています。

市長
 遠藤さんは先ほどの外の活動でも、いろいろ樹木の名前も教えてくださいました。相当詳しくていらっしゃいますか。

遠藤さん
 もともと20年以上「森林との共生を考える会」というNPO法人に所属していまして、山野草や樹木の名前を叩き込まれました。この地に引っ越してまいりまして、桂島緑地未来プロジェクトの案内を拝見し、役に立てるかな、と思って参加しました。

菊地さん

遠藤さん

菊地さん(写真)          遠藤さん(写真)

市長
 木々の名前ですとか、山野草の名前ですとか、植生のいろんな仕組みのようなものも全部頭の中に入っているわけですね。

遠藤さん
 ある程度は分かっているので、お役に立てればと思います。山野草は結構あります。カタクリやクルマユリのほか、ギンランやウメガサソウという育つのが難しいものも群生しています。未来の子どもたちのために残してあげたい。そういう思いで参加しています。

市長
 住宅地の公園に希少なものが群生しているとは、貴重な環境ですね。

安達さん
 私がこのプロジェクトに参加しましたのは、2年半前です。今年の春から桂島緑地公園の愛護協力会の会長も引き受けています。私は九州の大分県出身で、2年半前に定年退職して、さぁて遊ぼうかなと思ったら、ここには幼馴染もいないし、コロナ禍であちこち出歩くこともできない。プロジェクトの存在は知っておりまして、桂市民センターにご協力をいただいて、大竹さんと連絡を取りました。コロナ禍でしたので、活動できるまで待ちました。山が好きとか花が好きとかではなくて、寂しがり屋で仲間が欲しかったんです。皆さんと一緒に活動するのが本当に楽しいですね。重労働ではないので健康にもいいかなと思って続けています。

安達さん

安達さん(写真)

活動の状況

大竹さん
 現在、名簿上は40名近くいますが、9年経ちますと半数以上がリタイヤ気味です。実際に来ているのは20名前後。毎回来るわけではなく、参加できるときに参加するというのが基本です。年に2回位の活動の方から、毎回来る方、定期活動以外もしている方もおられます。年に1回でも参加してくれたらいいですよという軽い形ですので、「退会します」と言わない限り在籍なのです。コロナ禍なので実現できていませんが、飲み会もしたいですね。

市長
 ただいま、活動をまとめた映像を拝見しました。たくさんの活動をなさっていて、驚きました。

市長

市長(写真)

大竹さん
 当初は、草刈りや落ち葉はき程度から始まりました。なんとなく散歩道がきれいになりましたら、垣根も刈った方がいいね、水面が見えるといいね、となり、刈り込みも始めました。四阿(あずまや)辺りはもっと刈り込まないとダメだね、となり、定期作業では散歩道を中心に、プラスアルファは別の日に有志で、と活動の幅を広げていました。クマザサやヤブを刈り込んで初めて、遠藤さんがお話ししたように、ニッコウキスゲやカタクリ、ギンランが群生していることが分かったわけです。
 桂島緑地未来プロジェクトの環境保全部会が大筋の年間活動を決めますが、強制ではありません。こう話すとたくさん活動しているようですが、数人が頑張ってくれて、大多数の人は月2回の定例作業をやるといった感じです。

市長
 小学校の整備もされていらっしゃるとか。

大竹さん
 桂地区に公園愛護協力会など緑地を整備する団体が我々を含め9団体あります。小学校の校庭の草刈り日程を決め、全団体で年2回手伝いに行っています。
 綺麗になると、我々だけではなく散歩している方も自然とごみ拾いをしてくれます。

見えてきた課題や改善したいこと

市長
 長く続けると見えてきた課題やもう少し改善が必要かも、という点も出てくると思いますが、いかがですか。

安達さん
 子どもがもっと安全に気軽に散歩できるようにしたいです。思い切り遊べるように安全に刈り込む作業をしていて、声を掛けられるのは嬉しい。若い人も、こういうプロジェクトなりボランティアなりに気軽に参加していただいて、人数を増やして続けていきたいです。雑草のクズを全部刈り込むには、我々のメンバーだと多分、みんな生きていないだろうな、というくらい長期戦(笑)。どんどん次の世代に渡していくような仕組みができたらいいです。

菊地さん
 お散歩する方が興味あるのか、作業を見ていきます。自ら興味を持ってくれないと長続きしません。私も無理せず、1時間程度の作業の中で楽しくできたらいいかな、と思ってやっています。今は、アヤメ園の草刈りの後処理をしていますが、来年きれいな花が咲いたらいいなぁ、そう思いながら作業すると楽しいです。嫌々やったら絶対続かないです。

遠藤さん
 雑木林はもう少しきれいに整備したいと思っています。ある程度整備してあげないと、だめになるというのを痛切に感じましたので、大きな日陰を作ってしまう木などを、少しずつ整備しています。
 この前、雑木林の中で家族がクリ拾いをしているのを見掛けました。そんな姿がもっといっぱいあるといいです。親子で一緒に何かすることがなかなか見つからない時代です。虫取りや、どんぐり拾いを一緒に楽しむ姿は素晴らしいです。

続ける原動力と、この活動を若い世代につなげるために

市長
 皆さんが率先して、自分たちの地域の森、公園を守って行こうというその姿勢が伝わってきます。自分達のためだけではなく、地域のためになっていることに意味を見出し活動されていて、頭が下がる思いです。続けていらっしゃる原動力は何でしょうか。

遠藤さん
 いろいろな方と出会えるのが楽しいです。その方々が経験してきた外の世界のお話を聞くのが楽しいです。

安達さん
 サラリーマン時代は、地域の方との関わりはほとんどありませんでしたが、もう寂しくないです(笑)。この会に入って歩き回ってみると、綺麗なところが見えてきて、子どもさんが喜んでくれたり、散歩しながら「綺麗ですね」と言ってくださる方がいると、やっぱり嬉しいものです。子どもたちには、自分の育った街にこんな綺麗な公園があって、そこで遊んだという想い出を作ってもらい、ゆくゆくは帰ってきてほしいです。いったん出た子が、生まれ育ったまちに帰ってきて喜んでもらえるならば、協力したいと思います。

市長
 若手のメンバーをどう確保し、どうやってこの活動をつないでいくか。先ほど、クズを全部刈り取るまでは長期戦ということをおっしゃっていましたけれども、どうでしょうか。

大竹さん
 なかなか思いつかないですが、やっている姿を見せるということと、成果でしょうか。少しずつ綺麗になっていくとか、うっそうとしていた四阿(あずまや)がアヤメ園になって休める場所になるとか。気付かないうちに、綺麗で居心地の良いところになっていく、というのを見せるのが一つです。今期待しているのは、桂小学校のお父さんの集まり「桂と~さんず」。この人達が継いでくれるまで頑張らないとダメかなと思っています。そういう意味でも、組織という仕組みは残さないといけません。一から作るのはしんどい。それをどうつなぐか。桂と~さんずとは、直接交流したり、一緒に文化祭で綿菓子を売ったり、そういうシェアリングをしてつながりを持っています。
 もう一つ意識しているのが情報発信。今はすぐに何でも知れる時代ですから、発信し続けていかないと、若い世代はきてくれない。年齢差があると命令になりがちなので、後ろ姿を見せられればいいな、という感じです。

市長
 続けていくことの難しさですね。初めはうっそうとして危険だと言われていた場所が、多くの方々が憩う場になってきているということが原動力になっているのでしょうか。

安達さん
 おかげで遠くからも足を運んでくださいます。先日は富谷市からご家族で来て、広場で遊んで行かれました。

大竹さん
 そういう姿を見て、近くに住む桂の人達にも安心が広がるといいな、と思います。たしかに、維持するのは難しい。形あるものをどれだけ繕って、手直しして維持していくか。無理はできないし、そこをどう組織としてうまく築いていくか。携わるメンバーとしても、野良仕事が好きな人もいれば、インドア派もいます。バランスみたいなものも含めて悩みもありますが、やはり成果が出ると楽しいですね。アヤメが一面に咲くと感動します。来年、市長もぜひご覧いただければと思います。

市長
 最後、活動の抱負を伺いたいのですがいかがでしょう。

菊地さん
 体が続く限りやっていきたいと思います。自分の体の調子を見ながら、労りながらやっています。

遠藤さん
 私もなるべく長く続けていきたいので、体力作りもしつつです。できれば一日6,000歩を達成できたらいいです。それから、いろいろな植物を見つけたいです。毎年、一つか二つ、新しい植物が見つかります。今年はイヌビワという木を見つけました。

安達さん
 心と体の健康維持のために続けていきたいと思っています。子どもたちが公園の中をキャッキャキャッキャ言いながら走り回ることができるよう、安全できれいな公園にしていけたら嬉しいな、と思っております。

大竹さん
 同じ桂地区の大倉緑地のサクラや、泉区友愛町のヒガンバナのように、アヤメ園のアヤメ、ハナショウブが桂地区の名物になるように頑張ろうと思っています。

市長
 いいお話を聞かせていただきました。さまざまな観点から、皆様が楽しみながら活動されている姿に、心強く思いましたし、ここがさらに素晴らしく愛される場所になるよう期待しています。
 今日は限られた時間でしたが、ありがとうございました。

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