認定こども園等に市が支給している増員保育士等助成金について、一部の認定こども園に対し、支給誤りがあったことが判明しました。

　該当する事業者の方々に深くおわび申し上げますとともに、再発防止策に向けた対策を徹底してまいります。

1　概要

　増員保育士等助成金^※について、認定こども園に係る助成金の申請書様式（エクセル様式）に設定した計算式に誤りがあり、その様式に基づいて算定した結果、一部の事業者に対し、令和5年度の助成金の過少支給および令和6年度の交付決定誤りが生じたもの。

　※増員保育士等助成金

　国の基準等で定められている保育に必要な保育教諭等の人数を超えて配置した場合に支給する助成金。今回の事案は、非常勤職員数を常勤職員（1日おおむね8時間以上かつ月20日以上勤務する者）数に換算するためにエクセル様式に設定した計算式に誤りがあったもの。

2　経緯

　6月14日に、令和6年度分の当該助成金の不交付決定通知書を受理した事業者から、非常勤職員を常勤職員に換算する計算方法に誤りがあるとの指摘があった。確認したところ、申請書様式に誤りがあり、改めて算定を行った結果、交付決定誤りが判明した。

3　影響額

（1）令和5年度分（過少支給）

　4施設　計2,824,000円（最大1,960,000円、最少265,000円）

（2）令和6年度分（交付決定誤り）

　1施設　計2,915,000円

　※助成金は、事業者からの申請に基づき決定した交付決定額（年額）を2回に分けて概算払で支払い、年度末に事業者からの実績報告に基づき、月ごとに算定して精算確定している。令和6年度については交付決定額（年額）を計上している。

4　原因

　令和5年度に、認定こども園に対する助成金の申請書様式（エクセル様式）を変更した際、設定した計算式に誤りがあったもの。

5　対応等

　該当する事業者に謝罪および事案の説明を行い、速やかに不足額を支給する。

6　再発防止策

　申請書様式の見直しを行い、計算式等が正しい値を得られるか、ダブルチェックを行う。

　併せて、チェックリストの整備や見直しにより、引き続き、適切な助成金の支給を図る。

　※認定こども園の増員保育士等助成金の算出方法について

　国の基準等で定められている保育に必要な保育教諭等の人数に対し、必要人数より1人を超えて配置した場合に支給する。常勤職員（1日おおむね8時間以上かつ月20日以上勤務する者）と非常勤職員（常勤職員の条件に該当しない者）の勤務時間数を用いて算定し、非常勤職員数を常勤職員数に換算する。

（計算の例）

　常勤職員の勤務時間が月160時間（1日8時間×20日間）の認定こども園において、勤務時間が月100時間の非常勤職員を常勤職員に換算する場合

（非常勤職員の1カ月の勤務時間）÷（常勤職員の1カ月の勤務時間）＝（常勤換算値）

　⇒100時間÷160時間＝0.625≒1.0（小数第1位を四捨五入）

　認定こども園の増員保育士等助成金を算定する際、常勤換算値に小数点以下の端数が生じた場合は、「小数第1位を四捨五入した数値」か「小数点以下を端数処理しない数値」のいずれかを用いることとしているため、上記のケースの常勤換算値は数値の大きい1.0人となる。

　今回の事案は、エクセル様式に設定した計算式が、小数点以下を端数処理しない方法に設定されていたため、「小数第1位を四捨五入した数値」を用いることができず、本来支給すべきであった助成金を支給しなかったもの。