更新日:2022年5月2日

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大都市制度について

 

1 地方自治法に定める大都市制度

地方公共団体の種類は、地方自治法で定められています。

地方公共団体の種類

明治22年に地方自治法が制定された際は道府県と同等の権能を有し、道府県から区域的にも独立した都市である特別市制度が設けられていました。しかし、この特別市制度は道府県の強い反対があり、施行されることなく廃止され、あくまでも道府県の下にありながら一定の権限と財源を与える指定都市制度が昭和31年に制定されました。指定都市は当初5市(横浜市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市)からスタートし、平成24年4月には熊本市が加わり、現在は20市になっています(本市は平成元年4月に移行)。

※広域自治体は都道府県ですが、東京都には指定都市がないため、指定都市との関係を記述する場合は「道府県」と表記します。

一方で、指定都市以外の市の中でも規模や地域での役割が多様化し、指定都市と市の中間的な権限等を有する新たな大都市制度創設の必要性が生じたことから、平成7年に中核市制度、平成12年に特例市制度がそれぞれ制定されました。

平成26年5月には、「地方自治法の一部を改正する法律」が成立し、指定都市について区の事務所が分掌する事務を条例で定めることとするほか、指定都市都道府県調整会議の設置、中核市制度と特例市制度の統合、新たな広域連携の制度の創設等の措置が講じられました。

2 新たな大都市制度の必要性

(1) 指定都市制度の抱える課題

指定都市制度は、道府県から独立した特別市制度を廃止する代わりに、一定の権限と財源を与える中間的な制度として設定されているため、権限の面でも税財源の面でも非常に中途半端なものとなっています。

特に税財源については、大都市特例で道府県と同等の事務を担っているにもかかわらず、その事務に要する経費についての税制上の措置が不十分であり、指定都市の持ち出しとなっていることから、指定都市の財政を圧迫する要因となっています。
また、指定都市と道府県との間でいわゆる「二重行政」が生じるとの課題も指摘されています。

さらに、指定都市が住民ニーズに応えるため事業を行おうとしても、指定都市に権限がなかったり道府県の許可や事前協議が必要であったりすることから迅速な実施ができないという問題や、市町村あての補助金が指定都市は対象外とされるという問題が生じているところもあります。

(2) 大都市特有の新たな課題

指定都市では、近年における社会経済情勢の変化に伴い、社会保障制度の充実向上、生活環境の整備、都市機能の充実等の財政需要が増加の一途をたどっています。

また、人口減少に歯止めをかけ、過度の東京一極集中を是正し日本全体の均衡ある発展を目指すとともに、それぞれの地域で住みよい環境を確保し、活力ある地域社会を維持していくため、「まち・ひと・しごと創生法」が平成26年11月に制定されました。このような状況の中、指定都市は圏域における中枢都市として日本を牽引するエンジンとなり、日本経済の再生と地方創生に寄与するため、今後とも先駆的かつ先導的役割を果たすことが不可欠であり、また、少子・高齢化対策、都市の活性化、社会資本の長寿命化等の緊急かつ重要な施策を積極的に推進していく必要があります。

(3) 新たな大都市制度の必要性

大都市が市民の皆さまの多様なニーズを踏まえながら、これらの課題を解決していくとともにその潜在能力を十二分に引き出し、地域を、ひいては日本を牽引していくエンジンとなっていくためには、新たな大都市制度の創設が必要です。
現在、大都市のあり方については、指定都市市長会が提案している「特別自治市」をはじめ、各都市においてもさまざまな考え方が示されています。

指定都市には、高度で専門的な技術・ノウハウを持つ大学・研究機関・企業が集積しているほか、市役所の機関も専門的な部門・人材が揃っています。

また、一言に指定都市といってもその規模には違いがあり、それぞれの地域における歴史的・地理的・経済的な事情なども異なります。

新たな大都市制度の創設にあたっては、大都市の「一人勝ち」を目指すものであってはならず、地域の特性などを踏まえながら他の自治体と連携・協力を図っていくことにより、指定都市の「資源」を有効に活用して、より多くの方々とメリットを共有できるようにしていくことが大切です。

市民の皆さまや地域にとって、一番望ましい行政のあり方とはどのようなものかという視点から、地域の特性や実情を踏まえた目指すべき大都市の姿を構築していく必要があります。

令和3年11月には、指定都市市長会の「多様な大都市制度実現プロジェクト」が最終報告を取りまとめました。これを基に、多様な大都市制度の早期実現を求める指定都市市長会提言が同月に公表されています。

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