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更新日:2018年7月11日

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質疑応答の概要(平成30年7月11日)

平成30年7月11日

 

(1)平成30年7月豪雨の被害が拡大しているが、今後の支援について伺う

まだ全容が明らかになっていないのだろうと思います。刻々と被害の大きさ、状況が変わってきていますけれども、改めて尊い命を落とされた皆さまにお悔やみを申し上げたいと思いますし、被災された全ての方々にお見舞い申し上げたいと思います。

ご承知のように、仙台市でも対口支援(カウンターパート)方式ということで、総社市を支援させていただくことが決まりました。また姉妹都市の宇和島市も支援しているところです。さらに広島県の海田町には保健師を本日派遣いたしました。

これから刻一刻と、復旧復興に向けてさまざまな細かい点で支援要請もあろうかと思います。国のスキームにのっとり支援を行うことが基本ですが、いろいろな点で支援できるところは要請があれば応えられるように、全庁を挙げて支援させていただきたいと思っています。既に、人材の派遣に対応できるように人員の選定をおおかた行ったところです。具体的な要請としてどのようなことがあるのかは今後だろうと思います。

 

※対口支援(カウンターパート)方式
被災した自治体に特定の応援する自治体を割り当て、さまざまな支援を重点的かつ継続的に行う仕組み。

 

 

(2)人員の選定を行ったということだが、これまでに派遣された職員とはまた別に選定したということか

さまざまなケースが考えられると思います。今年になって応援計画を改めて策定しました。細かい項目がいろいろとあります。その中で、それぞれの要請があった場合には誰が行けるかということについて、担当部署でいろいろ選定をしてもらったということです。

(危機管理室長)

特に対口支援で入ります総社市につきましては、現在、どのような支援が必要かというニーズ調査を行っていますが、確実にニーズが発生している罹災(りさい)証明の発行に関しては、先方からの情報によりますと500件から600件程度が見込まれるということもあり、それなりのマンパワーが必要だということで昨日出発した職員が現在その枠組みづくりを行っています。

その情報を基にこれから派遣を行いますが、現在、罹災(りさい)証明に必要な人員を庁内に照会しています。今年3月に策定した応援計画に基づきまして、その人材データベースに載っている職員、それから載っていない職員でもさらなる派遣に応じられる職員について今照会を行っているところでして、今後、作業を本格化させるところです。その他につきましてもいろいろなニーズを探りながら、適材適所で派遣できるよう調整を行っているところです。

 

(3)今年3月に策定した仙台市災害時応援計画の効果について伺う

今般、初めて応援本部体制の発動になったわけですけれども、このような形で作っていてやはり良かったと思いますし、これが発動することは望ましいわけではありませんが、そのような体制で、東日本大震災の時に私たちが教訓として得たこと、あるいは知見、また各自治体からいただいたご支援に対しての恩返しの意味でもそれを伝えていくということは重要なのだろうなと思います。

 

(4)総社市への支援について、市独自で支援を行うのと国や指定都市市長会などが調整して対口支援(カウンターパート)方式で支援を行う場合とどちらが有効であると考えるか

被害が広大である場合は、それぞれの自治体がどのように動くかというのは非常に難しくなってくるのだろうと思います。そのような意味においては、国がしっかりとしたスキームを作っていくというのは当然のことだったのだろうと思いますし、それが動き出しているというのも、全国どこでどのような広域災害が起きても対応できるということであるならば、国民の皆さんの安心につながるのだろうと評価しています。

 

(5)今回の豪雨災害ではハザードマップの周知についての課題も指摘されているが、市民の防災意識を高めるための周知について考えを伺う

この間も防災訓練を含めて、市民の皆さま方にご参加いただいて訓練を重ねてきました。一刻も早い避難が必要な場合に対しては、私どもも行政としてやらねばならないことを速やかに対応したいと考えていますけれども、市民の皆さま方の防災に対する意識をさらに醸成していく取り組みも併せてやっていく必要があると思います。

東日本大震災から今日でちょうど7年4カ月目です。万が一の時にどのように自分たちで、まずは自分の命を守っていくのかということについて、震災を経験していない人たちも増えてきている状況の中においては、なお一層取り組んでいかなければならないことだと思っています。

 

(6)倉敷市真備町では河川の合流地域で水が流れにくくなったことが被害を拡大させたとの指摘があるが、仙台市でも同じような現象が起こり得る河川の合流地域がある。これらの地域における避難計画等の見直しを検討しているのか伺う

今回の記録的な豪雨に対して、私自身も改めて仙台はどのような状態であるのかということについて副市長や危機管理監とも話をしました。今ご指摘があったようなところについてどうしていくのかということは今後の課題だと思っていますけれど、何よりも首長としては住民の皆さんたちの命を守っていくことが第一ですから、心していかなくてはいけないという気持ちは新たにしたところです。

 

(7)見直しを含めて検討しているということか

見直しと言いますか、今般新たに大規模な雨の被害を想定した洪水浸水想定区域が定められましたので、それにのっとった形で構わないと思うのですが、市民の皆さま方にどのようにお伝えをしていくのか、詳細についてはもう一度私自身も確認をしようと思っています。

 

(8)豪雨の中、首相ら自民党議員が懇親会を開いていたことについて批判の声があるが、市長の所感を伺う

与党の皆さんたちがどのような会合でどのような状況であったのかということの詳細が分かりませんので、何ともコメントできませんが、やはり基本的なところは国民の命、財産を守るということでありましょうから、その点については反省するべきところは反省するということなのではないでしょうか。詳しくはどういう状況だったのかを存じ上げませんので、はっきりと申し上げることはできませんが、基本はやはり危機管理というのは重要なのだろうと思っています。

 

(9)災害等が発生した場合はすぐにでも対応すべきということか

危機管理は重要だということです。

 

(10)育児休業延長を目的とした保育所等入所申し込みについて、大阪市など9つの自治体が国に対し制度改正を求める地方分権改革の提案をし、仙台市を含む23の自治体が同調したことについて、市長の認識を伺う

確認しましたが、仙台市ではそれほど顕著な状況ではないと報告を受けています。ただ、初めから育休を延長する目的で保育所の入所申し込みをするということで、他に入所できない方が出てくる、待機児童が増えていくということについては、やはり考えていくべきことだと思っていまして、そのような要請ということです。

 

(11)実際に育児休業延長目的で申し込みをした事例はあったのか

いたというか、そうではないだろうかという事例もあるということです。確実にそうである、そうではないということをその場ですぐ分かるのかというと、なかなか難しいところもあるのだと思います。

 

(12)区役所の窓口では確認していない、確認できないということか

はい。そうだと思います。

 

(13)他都市では窓口で育児休業延長目的の申し込みだと分かった場合、書類不備のため保留扱いにするところもあるが仙台市の状況を伺う

そこまでの詳細については聞いていません。

 

(14)昨日いじめ問題等対策調査特別委員会でいじめ防止条例の骨子案が示されたが、市長の思いが一番こもっているところはどこか

昨日ご説明させていただきましたように、私どもの条例の特徴ということで、特徴2「『おとな』の行為がいじめを誘発するおそれがあることを示します」と特徴4「いじめを行った子どもの心にも寄り添い、再発防止策を探ります」を挙げました。

大人の行為というのが、子どもたちのいじめを誘発する恐れがあるのだということを踏まえて、大人もいじめを大人の問題として捉えるべきであろうということを書き込みたいということ。それから特徴4で挙げました、いじめを行う子どもにもどのような背景があるのかということをしっかりと心して見ていくということを挙げました。

その他にも、いくつもあると申し上げました。いじめ重大事態に対処すべきところでも、いくつか独自にかなりのことを書き込みたいという思いで骨子案を出させていただいています。例えば、万が一その重大事態が発生した時も、学校側の心構えですとか事案に対してどのように対応するのかという、その旨を明確にすべきであろうと思っているところです。それと、重大事態が発生したときの初期対応が何よりも重要だと思っていますので、その点につきまして学校の対処方針を定めて全教職員に周知徹底をするという独自のものも書き加えています。

今日からパブリックコメントの受け付けが始まりましたけれども、多くの皆さまにご意見を寄せていただいて、これから議会でもご議論いただいた上で、来年の第1回定例会に条文をしっかりまとめさせていただいて提出できればと考えています。

 

(15)いじめ防止に関して条例化に反対している市民グループもあるが、改めて条例化の意義を伺う

もちろん国の法律が有りガイドラインも定められて、仙台市もかなり厳しかった状況の中で数々の施策を打ってきたのも事実ですけれど、やはり社会全体としてこの問題に取り組んでいく必要があると私自身思っています。今も、事案が発生したあとも、学校の教育現場ではいじめや不登校の問題などいろいろあるわけで、今、現にいじめにあって悩んでいる、あるいは苦しい思いをしている子どもたちに対して救済と言いましょうか、そうなればいいと思っていまして、できるだけ早く、先ほど申しましたスケジュールで条例としてまとめたいと思っているわけです。

 

(16)条例があるのとないのとでは違うのか

地域、社会全体でそういうことにアンテナを高くしていただく、やはり今たくさん報じられていますので、市民の方々もこういう条例を作る方向なのかということでいろいろな思いをお持ちになっているのではないかと思います。こうしたプロセスも含めて、市民の皆さんたち全体でこの問題についてどうやって解決していけるのかを考えるという気運の醸成を図れるのであれば、私はやはり良いと思っています。

 

(17)罰則がない中で実効性をどのように担保するのか伺う

昨日の段階で骨子案という形でお示しをさせていただきました。まさにこれからいろいろな方々にご意見をお聞かせいただくということですので、皆さんがどのようなご意見をお持ちになるか、今回の骨子案をたたき台としていただければと思います。

 

(18)いずれは罰則を設けることを検討するのか

それは私自身ここで明言を避けますけれども、いろいろとご意見があればそれをお寄せいただきたいと思います。

 

(19)パブリックコメントなどを踏まえて必要性を判断するということか

そうです。

 

(20)いじめ防止条例の骨子案はこれまでの3件の自死事案の教訓が反映されたものになったのか伺う

先ほど少しお話しさせていただきましたが、いじめ重大事態への対処ということで新たに独自に、法で規制されているもの、法に書き込まれているものよりもいろいろなことをこの条例の中で書き込んでいきたい。これはまさになぜあのような事態になってしまったのかの反省も含めて、やはり必要であると思ったものですから、骨子案の中にもいくつか盛り込んだところです。

 

(21)3件の自死事案にはまだ調査の結果が出ていないものもある中で、骨子案を示すのは早すぎるのではないか

3件の事案が契機となって私も条例の必要性をお話ししてきたつもりです。そのような意味におきましては、今いろいろと検証が進んでいるそれぞれの委員会等の答申や調査結果を待ってということもあり得るのかもしれないとは思います。しかし審議にかなり時間を要していることもあります。現在もいじめを受けている、そういう事例を自らアンケートで答えているお子さんたちもいるわけで、このような状況を一日も早く解決できるようにするには、その子たちに笑顔で学校生活を送ってもらえるようにするには、やはり急いだ方がいいという気持ちです。

この問題について対処し、条例案を作りましょうということで、今年の4月にいじめ対策推進室も設置しました。そういう意味におきましては、一方でスピード感も必要で、一方でいろいろな皆さんのご意見も丁寧に聞いていかなければならない。非常に難しいところではありましたが、やはり急ぐべきだろうということで今回骨子案を出させていただいたところです。

 

(22)市長はいじめ防止対策推進法の制定にも関わったが、いじめ防止条例は法と相互に補完するものなのか、それとも法では対応しきれないため条例を制定するのか

法律を国でまとめ上げていく段階でも、さまざまな議論をした中で最大公約数でまとまったところもあったと思います。もう少し踏み込んでいろいろと書き込めることもあったのかもしれませんが、みんなで折り合えるところで作ったと記憶しています。

ただ、今般やはりそれだけではなくて、仙台で本当に痛ましい事案が立て続けに起きてしまったというこの大きな反省も踏まえて各現場でどのようにすべきなのか、あるいは社会全体でどう対応すべきなのか、子どもたちの健全な育成のためにどうすべきなのかということを考えて、法律を補完する形でこの条例を作りたいという気持ちです。

 

(23)骨子案には独自という文言が出てくるがこれは法律には盛り込まれていないという意味か

法律に盛り込まれていないところをより落とし込んで作成した項目ということです。

 

(24)骨子案を策定するにあたり、参考にした他自治体の条例はあるのか

特にどこかの自治体を参考にはしていません。私の思いもありましたし、議会の皆さまからいただいた中間報告書や一次提言も踏まえた上で、ここのこういうところがいいからここを持ってきましょうという作業ではなくて、内部で練り上げていったものです。

 

(25)栗原市の職員が工事発注にからみ逮捕されたことについて所感を伺う

私も今朝新聞を見て、あらあらというふうに認識をした次第です。これから本格的な調査が始まるでしょうけれど、私どももそれこそ他山の石としてしっかりとやっていかなければならないと思っています。

 

(26)お茶の水女子大学においてトランスジェンダーの学生を受け入れることについて所感を伺う

やはり世の中は動いていくんだなというふうに思いました。

 

(27)仙台市としてトランスジェンダーの方などを支援する考えはあるのか伺う

トランスジェンダーやLGBTなどいろいろありますが、この問題については庁内でも勉強会などを持って理解を深めていく取り組みを行っています。具体的にどういうふうにしていくかということころまではいっていませんが、そうした方々、マイノリティーの方々に対しても理解を深めていくことは重要なことだと思っていますし、世の中はそういった人たちを含めて動いていくということであれば、仙台市も考えて動いていくときがいずれ来るんだろうと思います。

 

仙台市長 郡 和子