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更新日:2025年2月15日
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亡くなった「なお」
令和6年12月4日に死亡したライオンの「なお」(メス、6歳)について、その後、岩手大学において病理組織検査を実施していだだいた結果、死因が判明しましたので、ご報告いたします。
1 診断名
「髄膜脳炎(猫伝染性腹膜炎(FIP)の発症)」
脳の広範に炎症がみられ、免疫組織化学検査によりコロナウイルスに対する抗体に反応する細胞が髄膜に広くみられました。
2 「猫伝染性腹膜炎(FIP)」について
FIPは、子猫に腸炎を起こす猫コロナウイルスが何らかの理由で高い病原性を示して発症する病気と言われています。
FIPを発症すると腹膜炎や神経症状などの重い症状を呈し、その死亡率は非常に高いものとなっています。
飼い猫では10%から40%位が猫コロナウイルスに感染していると言われていますが、FIPを発症する個体はさほど多くありません。
また、ライオンは国内での報告例はありませんが、海外では少数ですがFIPの症例が過去に報告されています。
今回、「なお」は非滲出性のFIPを発症し、神経症状を呈しました。
すぐに治療を開始しましたが、残念ながら甚急性の経過をたどり、発症2日目に死亡してしまいました。
あらためて職員一同「なお」のご冥福をお祈りします。
また、FIPは、ヒトのインフルエンザウイルスのように、同居の個体にもすぐに感染して、同じ症状を起こす性質の病気ではありませんが、今後とも飼育動物の健康管理を慎重に行っていきたいと考えております。
お問い合わせ
仙台市建設局 八木山動物公園 飼育展示課
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