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更新日:2016年9月20日

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教育委員会会議の概要(26年3月臨時会)

日時

平成26年3月3日(月曜日)午前10時00分

場所

教育局第一会議室

出席委員

委員長 永広 昌之

委員長職務代理者 油井 由美子

委員 宮腰 英一

委員 草刈 美香子

委員 今野 克二

委員(教育長) 上田 昌孝

会議の概要

1 開会

午前10時00分

2 会議録署名委員の指名

3 報告事項

(1)学校職員の不祥事について

(教職員課長 報告)

(2)教職員の人事に関する事項について(学校職員の懲戒処分について)

(教職員課長 報告)

資料に基づき説明
※ 報告事項(1)と(2)について一括して報告

主な質疑

委員

新聞に発表される内容もあるが、1対29対300という原則がある。新聞に発表されるのが1として,ある程度学校内で問題になるようなことが29,その他に300ある。内容的にどのようなものが300になるのか,またあわせて29、1はそれぞれどのようなものがあるとお考えかお聞かせいただきたい。1をなくそうとしても現実的にはなかなか減らないし、規則ももちろん改定することも必要だと思う。よく言われる事例として,ニューヨークの脅迫犯罪が非常に多かったものが、なくなったというものである。その際は,1が凶悪犯罪で,300が地下鉄の落書きというものであった。とにかく落書きを消すことを徹底にやったところ,何年かたって凶悪犯罪がなくなったというものである。今回の教職員の不祥事で言えば、1対29対300は,どのようなものになると考えているのかお聞きしたい。

学校教育部長

この度も不祥事が起きてしまったことについて,心からお詫び申し上げたい。
平成24年,25年といろいろと不祥事が続いているが,そうした中で平成24年度からの取り組みとして,教職員個々人の意識の徹底,そして教員としての意識の徹底を図るということで,どういうことが違法行為に当たるのかを記したコンプライアンス携帯シートを作り,一人一人の教員が絶えず自己チェックを行うこととしている。
学校組織として,不祥事の防止に取り組むということで、全ての学校にスクールコンプライアンス委員会を作り,そして教職員全員参加のもと不祥事についての研修を行ったりしている。3月は特に学校校納金の事務チェックの月間に充てるなどしており,そうしたことを通して学校全体として不祥事の防止に取り組んでいる。
教育委員会としては,教育センターによる研修や事例集を作成し、全ての学校に配るなど、いろいろなことを実施している。
委員のご質問に直接的な答えにならないかもしれないが、考え方として,個々の教員一人一人の自覚の徹底ということと,個々の教員が置かれている職場環境の中でコミュニケーションをより豊かにする,そういうことを行っていくことで、話しやすい職場環境にしていくことが不祥事の未然防止につながるという考え方のもとで,学校組織として取り組んでいる。単に研修だけではなく,よくコミュニケーションをとり,悩みや相談等の話し合いを行うことができるような取り組みも含め,スクールコンプライアンス委員会での取り組みを進めており、そうした形で不祥事の対策を進めている。
特に1点申し上げると,24年度の不祥事の中では,特に不適正な事務や横領が不祥事の事案として多かったため,その対策として,教員のOBの方による学校事務適正指導チームを作り,直接学校を巡回してチェックすることも始めている。そうした取り組みの中で、事務の不祥事については、例えば通帳と印鑑の管理が一人の人ではなくて別々にすべきなど,不祥事の予防につながる事前指導も行っている。
不祥事の性格として,公務に係るもの,勤務時間中に係るものについては,そうした手立てを取ることで、チェック機能あるいは自己チェックということを重ねて,大きな事案に至る前に防ぐことを徹底している。勤務時間外の不祥事については,校長の管理もなかなか行き届かない部分もあり,一人一人の教員の意識の徹底や自己チェック,あるいは教員同士のお互いの確認の中でそれをさらに進めていくということが必要だと思っている。
懲戒処分として上がってくるのは一部ではないかいうご指摘であると思われるが,その不祥事に至る前の一人一人の教員が悩みを抱えていたり,あるいは最近校内で教員の様子がおかしいのではないかということについては,学校の職場環境の中で、それぞれがコミュニケーションをよくして確認し合うといったことで防いでいくことなど,そうした取り組みをさらに進めていくことが必要ではないかと考えている。

委員

報告事項(2)の資料で,処分内容については停職3月とされている。前回2月の定例教育委員会で,懲戒処分の基準の改正について議論したが,これを拝見すると,例えば飲酒運転等々の場合は停職5月というような記載がある。今回の場合の停職3月というのは,前例を踏襲して決めたのか。その決定の手順についてお聞きしたい。

教職員課長

2月の定例教育委員会でお諮りをした懲戒処分の基準については,見直しをかけているところである。今回の事案の検察庁の処分については,迷惑防止条例に関しては不起訴処分という形になった。当初の逮捕事案の嫌疑については,教育委員会としては,その件に関して意見する能力や権限もなく,今回の処分は酩酊による粗野な言動等という項目によって処分した。これについては,現行の懲戒処分基準では減給または戒告ということになるが,本来教職員を指導する立場にある校長がこうした行為を起こしたという事実は変わらないので,懲戒処分の基準の中に,所属長にある者が非違行為を行った場合には,処分量定を加重するという項目があることから,減給または戒告を超えたところでの停職処分ということで協議をして決定したものである。

委員

停職3月というのは,どういう基準なのか。

教職員課長

これまで酩酊による粗野な言動等で懲戒処分をした者はいない。この項目を使っての懲戒処分は,今回が初めてではないかと思われる。前例はないが,本来であれば教職員を管理監督する立場にある者が行った行為ということを重視し,また,この行為が行われる十日前には,市内の中学校の若い教諭が飲酒後に寝込み,バックを取られ,部活動の名簿が盗まれるという事案があった。これに関して注意するよう通知を出した直後であるということもあり,管理職の行為としてはいかがなものかということで,今回の処分に至ったものである。

委員

これまでいろいろな配布物を作っていただいたが,それを作成する際、教職員以外の専門的な関係者は関わっていたのか。

教職員課長

スクールコンプライアンスの携帯シート,事例集ともに,基本的には教職員課で作っている。内容的には,他県のもの,宮城県のものを参考にして作っている。外部の方が加わって作成したことは、これまでない。

委員

いろいろとこうした配布物等を作るなどの努力をしているにも関わらず,一人,二人がこうした不祥事を起こすと、それが全部否定されてしまうのはとても悲しいことである。しかし,これだけのことをしていても、教職員の方々に伝わらないのであれば,もう少し踏む込む、あるいは視点を変えてやり方を少し変えたらいいのではないかと思った。例えば,カウンセラーなど専門家の方をチームに加え,今までは押し付ける形であったが,先生方の声を引き出すとか,そういう意識で自分達が関わっているということを見せるという方法もいいのではないか。先ほどコミュニケーションというお話があった。先生方も大事だが,子供達は先生のことをよく見て分かっている。あの先生は女の子の体をちょっと触るとか,暴力的な態度をとるとか,そうしたことを子供達はみんな把握している。学校側はそういった子供達の声をどうしても把握し切れていないという部分がある。中学生になると,こういうことを言ってももう受け入れてもらえないとか,自分が言うと不利になるという意識があり、そういう声がなかなか上がっていかない。子供達の声もきちんと受け入れてほしい。そういう形で少し形式を変えてやっていただければ,子供も保護者も風通しのいい学校になっているというのが分かるような気がするので、これは要望したい。

委員長

先ほどの委員の質問と関わるのだが,300のところをどうにかしようとすると,公務に関わる不祥事については,教育委員会の中に専門家や実務を担当された方もいて,そこでOBを含めたチームでの対応は可能だと思うが,今回のような迷惑防止条例関係ということになると,カウンセラーの方の助言も得た上で,根本的なところから手を打たないといけないのではないか。その300が減らないと,通達やコンプライアンスシートだけでは,不祥事の根絶というところにいかないのではないかと考えており、今後もう少し検討していただきたい。

教育長

今までは教員の経験者を中心とした文書での配布物で指導してきたが,やはり文書だけではだめで,研修の場合でいえば,例えばDVD等ビジュアルなもので事例の検証をすることが一つと,心理学や犯罪の専門家の方のご意見も聞きながら,公務外、勤務時間外の不祥事を防止するための方策について、ご意見を聞くことも必要だと考えている。そのような方向で、新年度に向けて検討していきたい。

委員

先ほど,これまでと違う視点でというお話があったのだが,私もそう思う。こうした不祥事を見たときに,私としては,女性や弱者に対する蔑視とまではいかないが,低く見ているような考え方が根底にあるのではないかという印象を受けた。これまでも、教育センターの研修において人権教育等が行われていると思うが,もう少し内容を絞り,例えば男女共同参画の視点などの研修を,それもただ講義の形ではなく,新たな問題点を自分で自覚できるようなワークショップ形式での研修等を行ったらいいと思う。

また,先ほど職場環境のコミュニケーションをよくしたいという話があったが,昨年教育センターの研修で,大阪の先生から白い丸いテーブルというお話をいただいた。やはり職場内でちょっとひと息出来て,本音が言えるような場所,時間帯があれば,先生方の心理的,精神的な負担がかなり軽くなるのではないかと思う。どういった職場環境であればいいのか,校長先生の視点ではなく,先生方の視点として話し合い,それを職場の中に活かしていただきたい。

もう一つの質問だが、報告事項(1)の事案の教諭は学級の担任だったのか。

教職員課長

担任であったが,現在はその学年の少人数学級を担当していたベテランの女性の教員が担任をしている。

委員

女子児童の中には,今は分からなくても後々自分が成長したときに,先生がしたことの意味に気づく子もいると思う。それが子供の心にショックを与えることになると思うので、子供達の心のケアを十分にしていただきたい。

教職員課長

今のご指摘は重要な視点である。学級で何かあった場合には,教育相談課から,通常行っているスクールカウンセラー以外にベテランのスクールカウンセラーを緊急対応ということで配置し,保護者,教員からの相談を受けている。また,教職員に対しては,こういうことが起きた時にはこういう点に注意をしなさいという研修会も実施している。

委員長

不祥事の問題については,コンプライアンスシートの作成を含めた対応等,その都度,さまざまな対応をしていただいているが,なおさらに一層不祥事根絶に向けての取り組みをとっていただきたい。

4 付議事項

第37号議案 教職員の人事に関する事項について(秘密会)(教職員の人事異動について)

(教職員課長 説明)

原案のとおり決定

5 閉会

午前10時52

お問い合わせ

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