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更新日:2016年9月20日

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教育委員会会議の概要(24年9月定例会)

日時

平成24年9月21日(金曜日)午前10時00分

場所

教育局第一会議室

出席委員

委員長 松坂 宏造

委員長職務代理者 永広 昌之

委員 丸森 仲吾

委員 油井 由美子

委員 宮腰 英一

委員(教育長) 青沼 一民

会議の概要

1 開会 午前10時00分

2 8月定例・臨時会会議録承認

3 会議録署名委員の指名

4 報告事項

(1)東日本大震災からの復旧・復興及び教育環境整備に係る要望について

(総務課長 報告)

資料に基づき報告

〔主な質疑〕

委員

「その他教育環境整備について」の要望において,この4点を選択された理由をお聞きしたい。理科支援員配置事業の継続については事業仕分けで廃止が決まっていたが,要望が多くあったことから,研究者等を配置する後継制度が創設されると聞いている。それから,高校の留学生を増やす制度であるとか,今度文部科学省でも重点項目として掲げられて予算がつけられる可能性が高いわけだが,こういったことは県に要望されなかったのかお聞きしたい。

総務課長

7月に文部科学省に要望させていただいたものを基本として,今回県に要望させていただいた。国に要望していた項目に加えて,県が制度を所管している部分ということで,(1),(2)を加えたものである。文部科学省の概算要求等の以前に用意していたこともあって,項目を絞って要望させていただいた。

学校教育部長

文部科学省で理科支援員配置事業の後継の事業として観察実験アシスタントの補助事業を創設するということ,国が2分の1の補助をするという補助制度で,今回の概算要求に盛り込んだということを聞いている。私どももそれを受けて,もう一度事業として組み直して,来年度の予算要求に向けて検討を進めている。

委員

現在仙台市では199名の教員の欠員があるということだが,その理由,また,県を見た場合にどうなのかということ,それから,毎年の教員採用の時にはそういう将来の欠員は見込まない形で採用が行われているのかという,その採用方法,以上について教えていただきたい。

教職員課長

次年度の定数の見込みを勘案して採用している。百九十数名の欠員が生じている状況については,40人学級または35人学級があるが,ぎりぎりの線の学級については,定数として教諭を配置してしまって,その後,学級増がなかったとなると,その教諭の分は過員が生じてしまうということになる。そういったところにはやむなく欠員のところに講師を配置するということもあるし,年度を越えて4月1日を過ぎてから,学級増となって欠員が生じてしまうということがたびたびある。もちろんその点も予想しながら,配置をする,または採用もしているわけであるが,どちらになるか分からない状況のところについては,欠員状態で年度を越えてしまうこともある。

教育長

仙台市の場合は,年度末に転入児童生徒が非常に多くなる。そうすると,40人学級,35人学級というぎりぎりのところで判断した場合,4月1日段階での基準という設定があるので,そこに正規の職員を最初から貼り付けるということはできない状況となっている。結果として増となった場合には,学級増として4月1日から4月8日までの間で手続きを踏んで,新たな学級を増やしていくということになる。その分については本務教員が張り付く状況はできないので,結果として講師で賄うことになる。その数が結果として,合わせて200人前後になってしまうということである。我々としてはできるだけ講師ではなく本務教員で配置したいという思いで毎年努力はしているのだが,年度末の人事異動が3月中旬にはほとんど事務的に完了しているなど,そういった事務上の問題もある。教員採用の段階で,できるだけ多めに本務教員を抱えておいて,結果として欠員のところに本務教員を入れていきたいというのは,かねがね課題となっている。

委員

そういう学級数の増減が主な理由であるということだが,それは仙台市特有というか,仙台市で特に顕著な現象だと言っていいのか。

教育長

宮城県全体を見ると,仙台市以外ではほとんど人数が固定されているが,市内の特に中心部では,企業の支店が集中しているために当然のように転勤が多く,3月中旬から下旬にかけては転入者や転出者が非常に多いという傾向は強い。

委員

たぶんこういう傾向は何年も続いているわけで,こういうことは当然予測できると思うのだが,予測できるにも関わらず,毎年同じような状況になっているというところはやはり問題ではないかと思う。

教育長

非常に大きな課題だと思っている。教員採用事務を宮城県と仙台市が共同で行っていることもあり,一方我々としては,そういった増が見込まれる状況にあるので,多めに新任教員を採用したいということを毎年のように県教育委員会に伝えているのだが,それが実際,県教育委員会と我々の事務作業の段階ではなかなかそこまではかなわない。我々の要望により近くなってはいるが,まだまだという感じはしている。

委員

人材はたくさんいらっしゃると思うので,ぜひ県と今後とも話し合って,なるべくこういう数が少なくなるようにしていただければと思う。

委員長

3ページの0.3ミリのクラックの話があったが,仙台市内の学校でクラックになっているところが多々あると思うのだが,その補修についてはどういう形としているのか。

総務課長

当然被災箇所が0.3ミリ以下だから直さなくていいということではなくて,修繕等は行っている。それを補助の対象部分と対象外部分に切り分けて,補助の対象となる0.3ミリ以上だけ,県を通じて国に報告しなければならない。その仕分けの作業が,結局工事費など全てにかかってくるので,それを分けるのが非常に煩雑となっており,その運用をなんとかやめていただきたいということで要望しているものである。

委員

大規模校等における教職員定数の拡大について,養護教諭の配置基準の見直しを図られたいとあるのだが,現在児童生徒何人に対して養護教諭1人という基準になっているのか。

総務課長

3学級以上の学校に1人の配置が基準になっており,さらに小学校では851人以上,中学校では801人以上の場合で県が認める場合には複数配置ができるという基準上の運用となっている。

針生次長

今話があったように,小学校でいえば851名以上,中学校については801名以上の大規模校に,基本的には2人配置することができることとなっているが,事情によってはそれが1人になっている学校もあり,そういったところは2人に増やしてほしいという趣旨の要望となっている。

委員長

震災に絡む要望というのは継続的に行っていかないとなかなか難しいと思う。後々県との連携をとりながら,国にも要望していかなければならないと思う。おそらくまた年が明ければ来年度に向けて要望していかなければならないと思うので,引き続き要望していただき,実現してほしいと思う。

(2)教育委員会委員の任命について

(総務課長 報告)

口頭による報告

〔主な質疑〕

総務課長

今回の教育委員の任命については,永広委員並びに丸森委員の任期が10月5日をもって満了となることに伴うものである。
既に一部で報道がなされているとおり,永広委員には引き続き委員にご就任いただき,また,丸森委員の後任として,草刈美香子氏にご就任いただくことについて,去る9月5日に市長から市議会に提案がなされ,同日同意が得られたところである。
新たに委員となる草刈美香子氏であるが,以前に仙台市PTA協議会の副会長を務められていたほか,仙台市学校給食運営審議会,仙台市社会教育委員など,教育委員会の附属機関の委員も歴任されている。

(3)不祥事対策について

(教職員課長 報告)

資料に基づき報告

〔主な質疑〕

委員長

携帯用のスクール・コンプライアンスシートを各学校へ配付をしたということだが,配付しただけなのか,学校の中での読み合わせなど確認を行ったのか,どういう形で教育委員会は指導しているのか。

教職員課長

研修を義務付けているが,その中の資料の一部として,これを活用することも学校に求めている。携帯シートのほかにも研修資料を添付しているが,これ自体もコンプライアンス,法遵守に関する最低限のことが網羅されているので,これを活用して研修するよう指導している。

委員長

これは配って終わっているだけなのか,それとも,読み合わせをしながら一つひとつ確認をしながらやっているのか。各学校の取り組み方が一律なのか,違うのか。

教職員課長

携帯シートについては各学校で内容を確認することを指導している。

委員長

公務員倫理・服務チェックシートは,各教員が校長先生に出す書類だと思うが,どういう時期に出すのか。これについてはどういう指導をしているのか。

教職員課長

チェックシートはこれまでも活用してきたが,年2回,不祥事等が発生した場合には,その都度内容を手直しして配付しており,自ら評価をして,校長に提出する。校長はその内容を確認して,必要に応じて直接面談したりしながら,指導を行うこととしている。なお,これが形骸化しないように,各学校で面談の機会を設けるなどして,ただ単にチェックさせるだけではなくて,職員と話し合いの場を設けるよう指導している。

委員

教育委員会にはコンプライアンスセクションのようなものはあるのか。

学校教育部長

学校教職員の服務関係については教職員課が担当している。

委員

このコンプライアンスに限って,教育現場の先生を指導するとか,現場で何かあったらすぐ電話が入って相談にのるとか,そういうところはないのか。

学校教育部長

そういう点も含めて教職員課が担当している。特に今回,不祥事の対策として8項目お示ししているが,各学校の中でコンプライアンス研修を実施する際に使う事例集,演習のシートについても教職員課が作り,各学校に配布している。それについての問い合わせや,研修する際の講師の相談も含め,基本的には教職員課が窓口になって対応するということで考えている。

委員

不祥事が続いているので,そういう意味では専担のセクションが出来て,そんなに人数はいらないが2,3人のスタッフで現場を回るとか,そういうことも必要ではないか。

教育長

基本的には教職員課長をトップにして,そこに校種ごと主幹が3名ほどおり,更に兼任という形ではあるが2名の主幹もいるので,今委員がおっしゃったような形の業務を行っているところである。

委員長

学校事務適正指導専任チーム,そういうものも含めながら今後対応していくという認識で良いのか。

総務企画部長

この学校事務適正指導専任チーム(仮称)についてであるが,例えば今回の場合でも,学校内の通帳の状況について,教頭は知っているが校長は知らないというように,だれが見ても明確に分かるという状況ではない中で見逃してしまったり,あるいは人事異動で漏れてしまったりというような状況から発生してしまったということがある。この学校事務適正指導専任チームというのは,単に監査をして回るだけではなく,書類の保管状況などを「みえる化」して,人が代わっても常々学校としては公金などの会計書類をこういう形で整理していて,だれが見ても分かるというように,統一の書類で表示されていくようなこともしっかりしていくことで,不祥事が発生しえない状況を作りたいということがある。ノウハウを含めて確立していくということになるし,スタッフについては,今年度は事務局内の担当課がプロジェクトチームのような形で行うが,次年度以降はその体制についても,専任の体制を考えたいということで,今検討している。

委員

いろいろなクロスチェックが必要である。各学校にコンプライアンス委員会を設置することはもちろん異論はないのだが,運営委員会を活用するなどということでは,通常の運営委員会とか学校の管理職の方々のいろいろな会議とどう区別できるのか,他のいろいろなものと一緒に取り扱われてしまわないのかだとか,若干の危惧がある。もちろん,会議をやたら増やすのは大変な話なので,工夫はしなければいけないのだが,ここに書いてある学校評議員会とのやりとりをきちんと持つということ,それから教育委員会とのやりとりとして,たぶん教職員課だけの問題だけではないと思うので,そこでもクロスチェックができるような体制を今後考えていただいたほうが,実効的ではないかと思う。そんなに大きな委員会でなく小さな委員会でいいと思うので,いろいろな方々の目で見ていくことが大事だと思う。

学校教育部長

今回,対策として各学校に示したのは,基本的には管理職である校長,教頭はもちろん,養護教諭,セクハラ相談員,こういった方々が必ず入る組織を作ることを基本にした。スクール・コンプライアンス委員会としてきちっと機能するように持つことということを前提に,既存の組織を活用しても良いということも付け加えたところである。この委員会については,必ず年間の活動計画,あるいは実施状況について,学校評議員の意見をいただくことを義務付けている。学校だけの取り組みということで完結するのではなく,評議員の目からご覧いただいて,チェックを受け意見を受けることを踏まえて取り組むこと,なおかつその結果について,教育委員会に報告をすることとしている。教育委員会ではその報告を見て,どういったご意見があって,そのことをきちっと踏まえて学校で取り組みをしているのか等々も踏まえて,チェックをするということで,考えている。

委員

公務員倫理・服務チェックシートを私自身つけたことがある。最初のうちは1つずつ読んで,きちんとつけようと思うのだが,これが2年目,3年目になると,またこれかという感覚に私自身なった。そうならないためにも,例えばある程度内容を変えるとか,今回はこのことについて注意してほしいというように特化して書くとか,そのようにしないと,特に先生方は特にお忙しいので,慣れでつけてしまう部分がどうしても出てくるのではないかと感じた。
スクール・コンプライアンス携帯シートについては,これを携帯した時に,先生方がこれをいつどこで見るのかと感じた。とても大事なことが書いてあるのだが,もうちょっと簡潔に,ぱっと見られるようまとめて,例えば目に付くところに置くとか,そういった持ち方ができたら,もう少し違うのではないかという印象であった。これだけで問題が解決するとは思わないので,あらゆる視点から見ていくことが必要ではないかと思う。

学校教育部長

公務員倫理・服務チェックシートについては,市長部局も含めて行っているもので,それを学校用ということで,中身を一部変えて作成しているものであるが,今回不祥事があったことから,このチェックシートの内容も一部付け加えるなど工夫して,項目を作っている。確かに項目としては,不祥事があって新たな項目を入れると,では次のチェックシートを作る時に,その項目を取り除いていいのかということにはなかなかならなくて,どちらかというと項目が増えていく傾向にある。そういった意味では,現場の教員から見た時には,毎回同じ項目があって,新しい項目も入っているけれど,項目がどんどん増えているような印象を与えるのかもしれない。具体的に気づいていただきたいという意味合いをこめて書いているので,そういった意味では年2回ではあるが,普段考えることのないことをあらためて注意喚起する意義があると思っており,なお今後工夫してまいりたいと思う。スクール・コンプライアンス携帯シートであるが,今回初めてこれを作成した。今回の不祥事については,今仙台市が震災の復興に向けて市民の方一丸となって復興に向けて取り組んでいる中にあって,学校教育の最も基本となる教職員の信頼関係,これが不祥事によって,揺らいだと,市民の方々の信頼を大きく損ねたものであるという反省に立ち,まず教職員一人ひとりがその基本に立ち返って,教育公務員としての基本を一つひとつしっかりと認識するということから,信頼回復に向けた出発があると考え,教育長からの緊急メッセージも全職員に配ること,職員会議で校長から教育長に代わって,それを読み上げることという指示もした。紙面上の都合があって,わりと要点的なもの,それから,当たり前のことも含めて書いている。これは先ほども申し上げたとおり,一つひとつ原点に帰って,丁寧に確認してもらうという趣旨からこういった作り方をしたところである。そして,もう一つのこの携帯シートのポイントとしては,常時携帯をする,持っていて気づいてもらう,特に今回の不祥事でもそうだが,プライベートな時間での不祥事ということもあった。公務員,特に教育公務員については,私生活上の行為であっても,それが大きな信用失墜行為につながり処分の対象になるということをあらためてしっかりと自覚していただきたいということでの携帯シートという位置づけにした部分もある。そういったことから今回初めての取り組みではあるが,今後この携帯シートについては,不祥事の防止に努めながら,状況を見てもう少しコンパクトなものにするとか,先ほど委員長からの話にもあったとおり,単独で活用するというよりも学校の中で事例研修を行って,その最後のまとめとか,ポイントを確認する時に,携帯シートを併せて活用するという形で,常に意識しながら見る,確認するといったことも徹底してまいりたいと考えている。

委員

先ほど公務員倫理・服務チェックシートをまたかと思う部分があったと申し上げたが,この私生活の部分については,読みながらチェックしていると,なるほど,こういうところに気をつけなければいけないのだなとあらためて再認識させられたことは確かにあった。

委員長

今回このように不祥事が続いて,教育委員会としても教育長から非常事態宣言ということで,各学校の校長を集めて,いろいろと発信していったということがある。内容については学校教育部長からも話があって,当たり前のことではあるが,震災があって,なんとなく気持ち的に慌しい1年が過ぎて,次のステップに行くにしても,気持ち的に落ち着かなかったということ,そういったことからも一人ひとりが原点に戻って,あらためて再度確認をするということが必要ではないかと思う。これを継続的に学校内で確認をしながら,進めていくということが必要ではないかと思う。今後ともいろいろな学校でのスクール・コンプライアンス委員会,または教育委員会の中でも専任チームを作っていくということなので,それを引き続き活用しながら取り組んでいただきたい。

5 付議事項

第22号議案 臨時代理に関する件について

(市議会の議決を経るべき事案に係る市長への意見の申出)
(工事請負契約の締結に関する件(新田小学校増改築工事))

(学校施設課長 説明)

原案のとおり承認

〔主な質疑〕

委員

5階建てだが,エレベーターの設置はしているのか。

学校施設課長

エレベーターは1機,設置することとしている。

委員長

一部鉄骨ということだが,体育館だけ鉄骨になって,校舎が鉄筋コンクリートということなのか。また,1つの建物で17億と,金額としてはずいぶん大きいものであるが,校庭の敷地を多くとるという観点から屋上にプールを上げたということもあるのか。通常の1つの学校を作るということからすると,金額も大きいと感じるのだが。

学校施設課長

体育館と校舎を合築の形で作るが,屋体部分については鉄骨作りになっている。敷地がやや狭隘であるということから,市内の学校としては特異なケースではあるが,5階建てという形をとっている。校庭の面積をできるだけ確保するという観点からプールも屋上に配置した。建設費は,通常の小学校の規模に比べると,当初から35教室の普通教室を設置する学校であり,通常の仙台市内の平均的な学校の約1.5倍程度の規模となっている。そういったことから,他の学校に比べて建設費としてはやや高額になっている。

委員長

新田小学校の子どもたちや保護者も校舎が早くできることを楽しみにしている。現在は仮設校舎で授業を受けているので,工事も事故無く無事に終わり,早く新しい校舎が出来て,いい環境の中で授業ができることを願っている。よろしくお願いしたい。

第23号議案 仙台市スポーツ推進審議会委員の委嘱に係る市長への意見の申出について

(スポーツ振興課長 説明)(秘密会)

原案のとおり決定

6 指定

仙台市教育委員会委員長職務代理者の指定について(秘密会)

永広昌之委員が選任された。指定の始期は平成24年10月6日。

7 その他

事務局

次回定例教育委員会は10月12日(金曜日)に開催する予定である。

8 閉会

午前11時15分

お問い合わせ

教育局総務課

仙台市青葉区上杉1-5-12 上杉分庁舎12階

電話番号:022-214-8856

ファクス:022-261-0142