- サルモネラは,大腸菌や赤痢菌と同じグループに属する細菌です
- 1980年頃からヨ-ロッパ及び南北アメリカでサルモネラ中毒が急増し,1989年(平成元年)以降は日本でも急激に増加しています
主な分布場所
ヒト,動物,河川水など広く一般環境中に分布
特徴
原因食品
- 主に,食肉や卵などの畜産食品,ウナギ,スッポンが多い
※生の卵を使用した食品(自家製マヨネーズ,洋生菓子など)は特に注意が必要
- ニ次的に汚染された食品
主な症状
腹痛・下痢・発熱(38~40℃)
潜伏時間
6~72時間(通常12~24時間)
予防方法
- 食肉,卵などを扱った器具,手指は,そのつど洗浄消毒すること
- 生肉は生食を避け,加熱すること
- 食品は低温で保存すること
- ネズミ・昆虫を駆除すること
- ペットを台所内に入れないこと
卵は、良質のたんぱく質が多く、ビタミンやミネラルなど各種の栄養素が含まれる栄養価の高い食品で、私たちの健康維持・増進に大きく貢献しています。一方、栄養価が高いということは、その取扱いが悪ければ、食中毒を起こす細菌にとっても良好な環境となります。そのため、「生で食べられるのか」、あるいは「生で食べられるのはいつまでか」等の表示が義務付けられています。
また、卵は特にサルモネラ菌に汚染される機会が多いので、「農場から食卓まで」の卵を取扱う人すべてが衛生的に対処する必要があります。このページでは家庭で卵を取り扱う場合の注意点をご紹介していますので、ぜひ参考としてください。
食品の購入
- 卵は,きれいでひび割れのない,新鮮なものを購入しましょう。
- 卵を割って中身を皿の上に置いた時,古い卵ほど黄身は平らになり,白身は薄くなります。
- 産卵日・包装日・期限表示などの日付表示や,採卵又は包装をした施設の所在地・氏名などを確認して購入しましょう。
卵の表示(食品表示法)
必要な表示事項
生食用殻付き卵
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- 生食用である旨
- 賞味期限経過後は摂食前の加熱殺菌を要する旨
- 消費期限又は賞味期限の文字と,その年月日
- 採卵又は包装を行った者(輸入食品にあっては輸入業者)の施設所在地及び氏名
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加熱加工用殻付き卵
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- 加熱加工用である旨
- 消費期限又は賞味期限の代わりに産卵日,採卵日,格付け日又は包装日
- 採卵又は包装を行った者(輸入食品にあっては輸入業者)の施設所在地及び氏名
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家庭での保存
- 購入した卵は,すぐに冷蔵庫に保存しましょう。
- 期限表示のある卵は,期限内に消費しましょう。
- 卵の保管は,10℃以下が目安です。
- 温度計を使って温度を計ると,より冷蔵庫の管理が正確になります。
- 温度変化があると,殻の表面に結露が生じて品質に悪影響を与えます。
- 冷蔵庫の扉はこまめに開け閉めし,必要な量の卵だけ取り出すようにしましょう。
下準備
- 卵や卵の中身を入れたボウル等の容器・器具は使用後よく洗うようにしましょう。洗ってから熱湯をかけて消毒すると安心です。
- 卵は,使う直前に割り,すぐに調理しましょう。
- 決して割ったままの状態で放置してはいけません。
- そのまま放置すると,細菌が増殖しやすくなり大変危険です。
調理
- 加熱加工用の卵をゆで卵にするときは,沸騰したお湯で5分間以上加熱しましょう。
- 目玉焼きにするときは,70℃1分以上の加熱が必要です。
- カスタードクリームを作るときの加熱の目安は,金属製のスプーンでかきまわした時,スプーンにカスタードクリームの薄い膜が付くまでです。
- 自家製マヨネーズでも食中毒事例があります。
- 自家製マヨネーズを作る場合は,殻にひび割れのある卵は使用せず,作ったらすぐに使い切るようにしましょう。
食事
- 生で食べる場合は,ひび割れのない新鮮な卵を使い,食べる直前に殻を割るようにしましょう。割り置きは厳禁です。
- 温かくして食べる料理は常に65℃以上,冷たくして食べる料理は常に10℃以下にして食べましょう。
- 半熟など十分に加熱しない卵料理は,調理開始後2時間以内に食べましょう。
- 以下の方は生卵(ウズラの卵も含む)は食べないようにしましょう
2歳以下の乳幼児
妊娠中の人
高齢者
免疫機能が低下している人
残った食品