令和5年5月9日

 

本市の東部沿岸地域では、近年さまざまな民間施設が立地するとともに、地域住民・団体や事業者の方々による活動の多様化に伴いまして新たなにぎわいが生まれ、東日本大震災による被災当初からはずいぶんと周辺環境が変わりつつあります。

本市ではこの地域の将来像を多様な主体と共有をいたしまして、それぞれの活動をつなぎ発展させ、地域の魅力を高めていくことを目指して「(仮称)海浜エリア活性化ビジョン」の策定作業を進めております。南北およそ12kmにわたるこの広いエリアは、にぎわいやくつろぎ、また震災の経験や地域の文化など多様な要素と、また可能性に溢れています。本ビジョンではこの地域でさまざまな活動を展開する皆さまからご意見をいただきまして、コンセプトを「つながりから生まれる、集いの海辺」として、6つの視点から描く将来像や本市の取り組みの方向性をお示しいたしました。

また、このエリアに含まれる藤塚地区では、防災集団移転跡地の一部で「公共利用ゾーン」と位置付けました区域を新たに公園として整備をすることとし、「海岸公園（藤塚地区）基本計画」の策定準備を進めております。この地域の重要な歴史資源である貞山運河の利活用を図りながら、国の「かわまちづくり支援制度」等を活用いたしまして、海岸防災林や藤棚、全天候型の遊び場の整備など、国や民間事業者と連携したにぎわいの創出を検討しております。

計画策定のタイミングを契機といたしまして、豊かな自然、地域の文化や伝統を継承しながら新たなにぎわいを生み出していく一歩にしたいと思います。海浜エリアの今後につきまして、皆さま方から寄せられたお声をもとにビジョンと基本計画をより充実させてまいりたいと考えておりますので、ぜひ皆さまのお声をお寄せいただきたく思います。

 

仙台市長　郡　和子