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更新日:2023年5月23日

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補助金活用事例集volume12:株式会社スタイルスグループ(前半)

 

事業者紹介

果蔵のパフェ

事業者

株式会社スタイルスグループ(外部サイトへリンク)

所在地:仙台市青葉区一番町2丁目6-17内ヶ崎ビル5F
採択

事業再構築補助金 令和4年3月(第4回)

既存事業 居酒屋業態を中心とする飲食業
事業再構築の類型と内容

新分野展開

仙台市街地の高層ビル内に、販売所を併設した食品製造施設を創設。生産者から直接仕入れた旬の食材を使用し、スイーツの製造を行う。
開設店舗

サンズフルーツパーラー 果蔵─KAGURA─(外部サイトへリンク)

所在地:仙台市青葉区一番町4丁目6-1 仙台第一生命タワービルディング21F

 

活用事例集:居酒屋からフルーツ工房へ 業態転換へのチャレンジ

 株式会社スタイルスグループは、仙台や東京に居酒屋業態を中心とする飲食店を展開してきましたが、コロナ禍で売上が激減。従来の業態のままでは売上確保や雇用維持が困難になると考え、「旬のフルーツを使った食品の加工・製造販売事業」に取り組むことにしました。
 この新たな取り組みには、国の事業再構築補助金を活用し、既存の居酒屋店舗をフルーツパーラー併設の食品加工・製造施設に改修することにしました。
 加工・製造施設の整備に先立ち、令和4年4月9日に「サンズフルーツパーラー果蔵(かぐら)」をオープンした同社の代表取締役・佐々木浩史さんに、コロナ禍の影響や新事業に取り組むまでの経緯などについて、お話を伺いました。

 

事例集volume12活用事例集volume12(PDF:2,552KB)

 

インタビュー記事

社長の写真

 

─ はじめに、御社のこれまでの事業を教えてください。

居酒屋業態をメインとした飲食ビジネスです。

コロナ禍前までは、東北の厳選素材を提供する「天空のろばた」をはじめとして、仙台市内と都内に合わせて合計19店舗を運営していました。

 

─ 新型コロナウイルス感染症拡大により、どのような影響があったのでしょうか。

居酒屋業態ではアルコール類の売上が占める割合が大きく、感染症拡大による行政からの営業時間短縮や、アルコール提供停止の要請などにより、売上が激減しました。

コロナ禍が終わっても、売上の回復は「良くて7割だろう」と考え、その上で採算が取れないと想定された6店舗を閉店する決断をしました。

社長の写真

もともと、コロナ禍前から「消費者のアルコール離れ」を感じつつも、具体的な対策に着手できてはいませんでしたが、このコロナ禍で既存事業の早急な見直しを迫られました。

特に、アルコール類の売上に頼らない事業に変えていく必要がありました。

 

─ そこで、「フルーツを使ったスイーツの製造販売」で、事業再構築に取り組むことにしたんですね。事業の着想はどこから得たんでしょうか。

きっかけは、フルーツサンドの製造です。

休業していた居酒屋の厨房でフルーツサンドを製造し、仙台駅前のテナントに提供しました。

フルーツサンドを選んだ理由は、単純に、そのときの流行りだったから(笑)。

流行りのスイーツは爆発的な需要があるので、それにうまくタイミングがあったのと、テイクアウト需要の増加もあって、1日1000個以上売れる日もありました。

果蔵のフルーツサンド

 

─ 1日1000個以上!大ヒットですね。

そうですね。ただ、これだけでは会社全体の売上減少のカバーには至りませんでした。

一方で、これを機に、フルーツをアルコール類の売上に代わる、新たな収益の柱にできないかと考え始めました。

 

─ フルーツに可能性を感じたんですね。

フルーツ業界を調べていくと、仙台では、今後も市場の成長が見込めることがわかりました。

仙台市の中央卸売市場のフルーツ取扱量って、全国的に見て非常に少ないんですよ。山形や福島などのフルーツ王国に囲まれているのに。

なぜ少ないのか、理由は定かではないです。単純に生産量が少ないからか、購買力が弱いと思われているのか…。

社長の写真

ただ、このような状況だからこそ、チャンスだと思いました。

質の高いフルーツを安定的に確保して、それに見合った付加価値をつけられたら、100万人都市の市場規模があるので、後発組であっても、商機があると。

加えて、居酒屋業態は、コロナ禍の影響で離職する人が増え、人手不足となっていますが、フルーツやスイーツの分野では、パティシエ志望者も多く、働き手を確保する面でもメリットが大きいと思いました。

従業員の写真

 

─ 事業化に向けて、どのように取り組まれたのか教えてください。

まず、質の高いフルーツ確保のために、全国各地のフルーツ生産者のリサーチを進めました。

もともと、品質と鮮度の高い食材を、地元の生産者から直接仕入れて提供することが、自社の強みです。そのノウハウやネットワークもフル活用しました。

リサーチの結果、県内にも全国トップレベルの生産者がいることが分かったり、県内外の生産者とつながりを作ることができました。

このとき、たまたま首都圏の老舗フルーツ専門店の方と知り合って、協力を得られたのも幸運でした。

いちごの写真

 

─ 老舗フルーツ専門店の方には、どのような点で協力をいただいているのですか。

旬のフルーツを美味しく味わっていただくための秘訣など、貴重なアドバイスをいただいています。

例えば、パフェの提供の仕方。

お客様から見えない厨房の中で作ったパフェをただ提供するのではなくて、パティシエがフルーツをカットしたり、盛り付けする様子をお客様に見せるようにするんです。商品が提供されるまでのワクワク感を高める工夫です。

調理写真

これまでの居酒屋業態でも、オープンキッチンで魚を捌く工程などをお客様に見ていただけるようにしていましたが、フルーツパフェでも同じように応用できることがわかりました。

スタッフには、「一人ひとりがエンターテイナーとして、お客様に喜んでもらえるように意識してほしい」と伝えています。

完成したパフェの写真

 

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お問い合わせ

経済局中小企業支援課

仙台市青葉区国分町3-6-1表小路仮庁舎9階

電話番号:022-214-7338

ファクス:022-214-8321