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更新日:2025年4月11日

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「採用広報」を磨き上げ、中核人材の採用実現|株式会社メディアステーション

メディアステーションは1999年に設立。ライフインフラを支えるキャリアショップ事業を中心に、法人顧客向けのソリューション事業、クリエイターの育成を行うクリエイティブ事業や、人財紹介事業など、多方面から東北の価値向上を目指しています。さらなる多角化を進める上で、中核となる人事責任者が不在となっていることが最大の課題。また、ショップスタッフも思うように採用ができていませんでした。今回、人材採用力の強化と採用ノウハウの内製化を目標として応募。キャリアコンサルタントで多数の採用支援実績を持つ喜多見梢さんのサポートを受け、人事責任者の採用に至りました。

お話をお伺いした方

株式会社メディアステーション

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プロフェッショナル人材

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株式会社スケッチ 執行役員

国家資格キャリアコンサルタント 喜多見 梢さん

採用したい人物像を共有する

鈴木社長:

キャリアショップ事業は業界内の淘汰が厳しくなっており、当社ではソリューションやDX導入支援、クリエイティブ事業や、人財事業等を強化し多角化を進めています。そのような中で不在となっている人事責任者の採用は急務でしたが、過去に人材紹介会社を通して採用したことがあるものの、ミスマッチもあり定着しませんでした。現在は採用業務を行っている社員の上に立ち人事・採用・教育・評価のすべてを任せられる中核的な人材が必要です。さらに今後に向けて、採用フローの構築とノウハウの内製化を実現したいと考えました。

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喜多見プロ:

人事責任者は、採用難度が大変高い職種です。採用後に定着、活躍できる人材のポイントは「スキル」「カルチャーフィット」の2点。どちらかというと後者、その会社にマッチするかどうかが非常に重要です。メディアステーションでは求めるスキルは明確でしたが、「会社にマッチするのはどのような人材か」を言語化できていない状況でした。

そこで最初に今回のプロジェクトチームのお一人お一人に「どんな人なら仕事を任せられるか」を考えていただきました。出てきた要素の中で、本当に必要なこと、優先順位の低いことなどを整理していきました。

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鈴木社長:

「Give and make.」「あらたな価値を創造し、社会に貢献する」という理念に合致し、社の顔として、社と一体となってカルチャーを伝えられる人を求めていました。

喜多見プロ:

私から性別や経歴、経験値などの異なる3パターンのペルソナ(架空の人物像)を提示しました。具体的なイメージを共有してもらうことで、チーム内での認識のずれを起こりにくくします。「こういう人がいいよね」のラインをどこに引くのか、お互いの目線を合わせるわけです。

Sさん:

私たちにとっては、自分の上司を採用することになります。どんな人に来てもらうべきかイメージが湧いてこない中で、喜多見さんの具体的なペルソナはとても分かりやすかったです。このミーティングを行う前は長年の人事担当経験が必要だと考えていましたが、話し合ううちに、もしかすると長い経験がなくても意欲や情熱、会社への理解度の高い人のほうが良いのではないかと考えが変わりました。

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ターゲット、チャネルごとに採用広報を最適化

喜多見プロ:

求める人物像が固まれば、実際の採用活動です。単に知名度の高い求人情報サイトに数多く掲載するだけでは、こちらが求める人に届きません。自社で人材を採る「自力採用力(別枠参照)」を高めるには、「どの層をターゲットに、自社の何を伝えるか」という「採用広報」を磨き上げることが重要です。

自力採用力アップは採用広報の磨き上げがカギ!

自力採用力=企業力×職員待遇×採用活動力

※企業力(知名度や会社規模など)、職員待遇(年収、福利厚生など)を短期間で高めることは困難→のびしろが見込める「採用活動力」に投資しよう

採用活動力=採用広報×採用実務

採用広報=採用広報量(どれだけの求職者に見聞きしてもらえるか)×ターゲット(ターゲットは的確で明確か)×自社の魅力(ターゲットに対して訴求すべき魅力は何か)

※採用広報の磨き上げが大事!

Sさん:

喜多見さんの指導を受けて社内の認識や採用活動の進め方がまったく変わりました。これまでターゲット設定が甘かったことも分かりました。以前はハローワークや求人サイト、媒体など、どのチャネルに対しても同じやり方で広報してきました。喜多見さんから、それぞれのチャネルには異なる特性や適したアプローチがあることを教わり、目から鱗が落ちた思いがありました。

喜多見プロ:

並行してエージェント向けの説明会や、新規エージェントの開拓にも取り組みました。

Sさん:

これまでエージェントには求人情報をメールや電話で伝えることしかしていませんでした。今回は喜多見さんの助言を受けて説明会を開催し、紹介フィーの増額キャンペーンを実施するなど積極的に動きました。反響は大きく20名近くの応募がありましたが、残念ながらここでは採用に至りませんでした。
さらにエージェントの開拓も行いました。ハイクラス人材をメインで扱う4社と新たに契約し、3名の応募があったことは大きな成果。最終的にこの中から人事責任者の採用が決まりました。

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喜多見プロ:

今回求めた人材はスキルや経験値の高い人。そのようなハイクラス層に、社のどのような魅力を届けるべきかを皆さんと一緒に整理しました。例えば、首都圏企業に引けを取らない年収や好待遇、人事やDXに関する裁量権の大きさ、キャリアアップへの道筋など。

Sさん:

求人の際の訴求ポイントという観点は、これまで社内にありませんでした。喜多見さんが資料づくりもサポートしてくださり、数えきれない学びがありました。
一方、ショップスタッフは期間中に2名採用できました。そのうち1名は、喜多見さんの「ハローワークとの関係性を深めましょう」という助言のもと現地で単独説明会を開催したことで応募を獲得した方。説明会には求職者20名ほど参加されたので、効果はあると感じました。

採用ピッチ資料を新たに制作

Mさん:

私は広報やデザインを担当しています。これまで手が回っていなかった「Googleビジネス」の活用について指導いただきました。事業案内や採用情報などのビジネスプロフィールをより効果的に作成でき、認知度が向上したと思います。
また今回新たに採用ピッチ資料(求職者向け会社説明資料)を制作。そのような名称すら、これまで社内の誰も知らなかったし、社の情報を一つにまとめたこともありませんでした。40ページの中に企業案内や求める人物像をギュッと詰め込んだもので、喜多見さんとは打ち合わせとフィードバックを繰り返し、ブラッシュアップしました。ホームページのリニューアルに合わせて採用サイトにアップする予定です。

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喜多見プロ:

かなりのボリュームですが、Mさんが相当頑張ってくれました。採用ピッチ資料で大切なことは、誰が見ても分かりやすいこと。どんな会社でどんな人が働いているか、どのような魅力があるかをいかに伝えるか。目指す完成形を、Mさんがよく理解してくださっていたので、コミュニケーションは非常にスムーズでした。

採用ノウハウの内製化へ

喜多見プロ:

今回素晴らしかった点は、採用に関わる皆様が常に前向きだったこと。提案すれば即「やりましょう」と動いてくださるし、ネガティブな発言が一切ありませんでした。

Sさん:

これまでずっと手探りで、この方向でいいのか分からないまま手あたり次第にやってきました。だから喜多見さんのアドバイスやご指導は本当にありがたくて、大変さは感じませんでした。また喜多見さんが採用広報の基礎やポイントを資料にしてくださったので、今後社内で引き継いでいけると思います。

Mさん:

喜多見さんのお話が私にとってすべて真新しく、勉強になり、毎回もっと聞きたいもっと知りたいと思っていました。これまでSとつたない考えを突き合わせるばかりだったところに、聞けば答えてくれる存在が現れた、その安心感といったら感動的でした。

喜多見プロ:

成果を出すメカニズムは採用手法ごとに異なるということを、理解して頂けたと思いますし、今回資料として残した内容をもとに、採用ノウハウの内製化もきっと実現頂けると思います。

Sさん:

このような求人ならどの媒体を使うのか、訴求ポイントは何か、無料掲載なのか、よりターゲットに届きやすくするため有料にするのか、など採用広報の精度を高めるポイントが理解できました。今は店舗スタッフの応募獲得の改善を目指して取り組んでいます。喜多見さんから離れても自分たちで継続できるように頑張ります。

鈴木社長:

喜多見さんはこれまで社内になかった発想をもたらし、採用に対する思考を変えてくれた。実際の成果も上がり感謝しています。今回ある程度構築できた採用フローを仕組み化し、状況の変化に合わせてバージョンアップできるよう社内の体制を整えていきます。

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(令和7年2月取材)

 

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