2月28日に宮城野区内の医療機関から麻しん患者の届け出があり、衛生研究所の検査の結果、同日に「麻しん」と確定しました。仙台市内での麻しんの発生は令和元年以降6年ぶりとなります。
世界保健機関(WHO)は、日本は麻しんが排除状態にあると認定していますが、近年でも海外渡航者等からの感染事例が報告されており、引き続き注意が必要です。
当該患者については、仙台市保健所にて患者の行動や接触者について調査を実施しており、現時点で不特定多数の接触者につながる行動歴は確認されていません。
1 患者の概要
仙台市内在住 10歳未満 女性
2 症状
発熱、咳、結膜充血、コプリック斑(麻しんに特徴的な口腔内に発生する白色斑点)、発疹
3 経過
2月15日
ベトナムから帰国
2月23日
発症
2月25日
当該医療機関を受診
2月28日
当該医療機関を再診、麻しん疑い例と診断
仙台市衛生研究所による遺伝子検査の結果、麻しんと確定
【参考】麻しん(はしか)について
(1)麻しんの症状
- 潜伏期間(感染症と接触してから症状が出るまでの期間)は、おおむね10~12日程度(約2週間)です。
- 感染すると、約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が2~4日続き、一旦解熱し、その後再び39℃以上の高熱が出ると同時に発疹が出ます。
- 高熱が続き、肺炎や脳炎を併発すると重症化する場合があります。
(2)患者からどのように感染するか
- 症状が出る1日前から症状が落ち着き熱が下がって3日ほど経つまでの期間の患者は、ウイルスを体外に出しており、周囲の麻しんに対する免疫が不十分な人が感染する可能性があります。
- 感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへの感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。
(3)どのような人が感染しやすいか
- 予防接種を受けていないなど麻しんに対する免疫が無い人です。一度かかったり、予防接種で十分な免疫を持っていれば、再度かかる心配はないと言われています。
(4)予防方法
- 麻しんの予防には、ワクチン接種が有効です。現在、1歳(1期)と小学校入学前年度(第2期)にMRワクチンの定期予防接種を実施していますので、対象の方は早めに受けてください。
- 罹患歴や接種歴が不明な方や、1回のみ接種の方は、免疫が不十分な可能性が高いです。今後の感染防御に備え、医療機関へご相談の上、ワクチン接種をお勧めします。
(5)全国および本市における近年の発生状況
全国および本市における近年の発生状況(2月28日時点)
年 |
令和元年 |
令和2年 |
令和3年 |
令和4年 |
令和5年 |
令和6年 |
全国 |
744 |
10 |
6 |
6 |
28 |
45 |
仙台市 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
※仙台市内での直近の発生は令和元年です
(6)その他参考
麻しん(はしか)について(市ホームページ)