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更新日:2023年2月1日

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聴覚障害がある当事者の対談(その2)

聴覚障害がある当事者の対談(その2)

引き続き、聴覚障害がある当事者の対談(その2)をお送りします。

生活のこと

あんこキャラクター6
聴覚に障害があると困る場面ってありますか?

 

つまよキャラクター10
聞こえない生活が当たり前になっていますし、日常生活ではそんなに大変だと思っていません。ただ、自宅で一人でいるときは人工内耳を外していることもあって、水漏れの音や、誰かが侵入してきた音、火災警報器の音に気付かないのは心配だなと不安になりますね。

 

かなこキャラクター6わたしもつまよと同じく、耳が聞こえないことは普通のことなので、電話ができないこと以外、日常生活で困っていることはピンとこないです。ただ、健聴者より語彙力がかなり劣っていると感じる場面がたくさんあります。健聴者は耳で聞いてたくさんの言葉や情報が入ってくるのに対し、聴覚障害者は耳で聞き取れないため、目で見て情報を得ることしかできません。だから、漢字見たことがあっても漢字が読めず、読み間違えたりします。
子供の頃はテレビの字幕放送は少なかったため、テレビ見てもあまり面白くなく見慣れない言葉は分かりづらかったりします。また発音もあまり上手くないので、大勢の中で声を出して話すことは苦手だったりします。

つまよキャラクター8


私も同じです。例えば小説の文章だったら、漢字の部分だけ飛ばして読んじゃう。

 


かなこキャラクター1今はテレビに字幕がつくの当たり前になってきて、話の内容が分かりやすくなりましたよね。フリガナ付きの字幕放送もありますし、もっと早くフリガナ付きの字幕付けてくれたらたくさんの言葉を身に付けることができたのにな。


あんこキャラクター4
カナコの普段の言葉遣いに気になる所はありませんが、語彙力を向上するためにどのような努力をしたのでしょうか?

 

かなこキャラクター4学生の時は国語の授業を頑張りました。「本を読んでみたら?」と言われたこともありましたが、私には読書は合いませんでした。代わりに新聞を積極的に読むなどして、文字を学ぶ機会をできるだけ増やしました。

あんこキャラクター3
相当努力されていますね。

 

 

つまよキャラクター9
私も見習わなくてはいけませんね…。

 

 

かなこキャラクター2あと、聴覚障害者は口の動きを見て話の内容を理解するようにしていますが、「口を見せれば話の内容を理解できているな、じゃあマスクを外して話せば伝わるんだ」という訳ではありません。健聴者にも聞き間違いがあるように、私たちも読み間違いがあります。例えば、口をあまり動かさないで話をする人だと伝えたい言葉のイメージが湧かず、理解しづらいです。例えば、「おじいさん」「おにいさん」は口の形が似ていますよね。だから“マスクを外して口元を見せて話せば100パーセント通じる”ではないということを理解して、大げさなくらいの動きで話してくれると助かります。

聴覚障害がある当事者の対談(その3)はこちらへ

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