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更新日:2016年9月20日

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教育委員会会議の概要(24年6月定例会)

日時

平成24年6月29日(金曜日)午後2時00分

場所

教育局第一会議室

出席委員

委員長 松坂 宏造

委員長職務代理者 永広 昌之

委員 丸森 仲吾

委員 油井 由美子

委員 宮腰 英一

委員(教育長) 青沼 一民

会議の概要

1 開会

午後2時00分

2 前回会議録承認

3 会議録署名委員の指名

4 協議事項

松陵小学校と松陵西小学校の統合に向けた方針について

(学校規模適正化推進室長 説明)

資料に基づき説明

主な質疑

委員

2番目の統合に向けた方針について伺いたいが,もう一歩踏み込んで,教育内容,カリキュラムなどの方針については特に出していないのか。

学校規模適正化推進室長

開校準備委員会の中に部会を2つ作っているが,両小の校長先生,教頭先生も入った部会の中で,学校の教育目標や方針について話し合いを進めている。

委員

現在いずれの小学校も松陵中学校に行っているのか。それともほかの中学校にも行っているのか。中学校区と2つの学校との関係についてお聞きしたい。

学校規模適正化推進室長

松陵小学校を卒業した児童は松陵中学校に進学している。松陵西小学校の一部の児童については,隣接の向陽台中学校に進学している。

委員

2校統合された場合,松陵中学校と向陽台中学校という形で分かれるのか。全員今度は松陵中学校に行くという形になるのか。

学校規模適正化推進室長

小学校は一つになるが卒業生の一部が隣接の中学校に進学という状況になっているので,同時並行で地域の方々と話し合いをしている。

委員

小中一貫教育など,なにか新しいアイディアは検討しているのか。

学校規模適正化推進室

具体的にはまだカリキュラムそのものは決まっていない。学校と中学校の義務教育9年間を,同じ地域で支えていただいている学びの環境について,地域の方々と話し合いをさせていただいている。

委員

小中連携教育を進めているようであるが,中1ギャップの解消に寄与するとか,地域の協働事例が増えてきたなど,プラスの面が出てきている。このような機会に,新しい小中一貫校のようなものを形にできないか,というのが一つの意見である。文科省のほうでも,義務教育の6・3・3制について柔軟化を図るということで,中高一貫教育がかなり進んできているが,小中一貫教育にもかなり目が向けられているし,重点施策にもなっているので,国の予算という面でも期待できると思う。中学校の校長先生なり,保護者もお入りになって,教育課程の編成などをお考えになっていただきたい。

総務企画部長

私も地元の話し合いに入っているが,小学校の統合の話し合いではあるが,中学校の教育のことについても保護者の方や地域の方からお話がある。そういった中で,この新しくできる小学校と,その先の中学校については,連携を強めて,より良い教育を目指していくことについて,地域の強い思いを,私どもとしても感じている。小学校について来年の統合を目指すということにしても,もう少し長期的な視点において,小中の連携というものを具体的な形にしていくということについて,努力していきたい。

委員長

第一に,地域住民や保護者の方々の合意を得ることが大事ということでスタートした経緯がある。確認だが,統合に向けては,合意が得られたということなのか。また,合意にあたっては,特に松陵小学校から,どのような意見が出されたのか。

学校規模適正化推進室長

松陵小学校に通う児童の保護者の方々の一番の心配は,子どもたちが一緒になって馴染めるのかどうか,ということであった。そのようなご意見があったため,今年度から,両小学校の児童の交流学習ということで,両校の校長先生にご協力いただいて,22のメニューで学年ごとに子どもたちの交流学習を行っている。同じ幼稚園に通った子どもたちが,学区によって松陵小学校と松陵西小学校に進学している状況であるため,顔見知りが多いということもあって,スムーズに行うことができている。

委員長

今日は,2つの確認をしていくということになっており,ひとつは両小学校の統合に向けて,新しい学校を作るという確認。そして,校名については現在3つの案が出ており,この校名についても,今日ある程度の方向性を出していくということである。この校名について順番になっているのは,投票などで,泉松陵小学校が1番多く,次は松陵小学校,松陵双葉小学校ということかと思うが,そのほかに,どのような校名があったのか。

学校規模適正化推進室長

地域に募集した時には,松陵地区の歴史や伝統,自然にふさわしい学校,という観点で募集をした。松陵地区には県民の森があり,また,松陵西小学校にはけやきの森があることから,これにちなんだ名前が多かった。また,例えば松陵けやき小学校や松陵ひかり小学校のように,ほとんどの名前には松陵という名前がついており,松陵という名前は残したいけれど,新しい学校ということもあって,さまざま,思い思いの校名があったという状況である。地域の方からは合計で97点の応募をいただき,それを開校準備委員会に参加している委員の方々で条件をつけずに投票を行った結果,この3つになった。投票の多かった順に,泉松陵小学校,松陵小学校,松陵双葉小学校という結果になっている。

委員

97点の応募があったとのことだが,応募したのはどういう方々で,その応募に対し投票した開校準備委員会の委員の方々はどのような世代で,どういう方々なのか。

学校規模適正化推進室長

地域の方から校名を募集した時には,何の条件もつけずに,数の多少で決定するものではないということで募集を行った。そのため,世代としてはまんべんなく出していただいたが,やはり児童が多かった。開校準備委員会については,松陵地区の7単位町内会の町内会長,連合町内会長,PTA会長,に参加いただいている。

委員

これまで両校が,新しい学校を作るという思いで,これまで話し合いを重ねてここまで至っているということや,実際に松陵西小学校と松陵小学校の児童数を考えると,統合する方向で進めて良いのではないかと思う。もう一つ,松陵双葉小学校という校名が,両校で新しい小学校を作っていくという皆さんの思いが感じられるような校名なので,私はこの双葉小学校が良いと思う。

委員

新校を作るということなので,名前も新しくしたほうが良い。その意味では,2番目にある松陵小学校というのは最初から外れ,もし残った2つから選ぶとすれば,やはり数が多かったこともあり,泉松陵小学校はよいのではないか。松陵双葉小学校も悪くはないが,泉松陵小学校のほうがすんなり読めると思う。

委員

松陵小学校から松陵西小学校が分かれたこともあるが,松陵にまた戻すのも違和感があるとすれば,泉松陵小学校か松陵双葉小学校ということになるが,泉松陵が妥当かと思う。

委員

両校が統合するにあたっては,片方が片方を吸収するのではなく,新しい学校を作り上げる形で合意されたということで,非常に喜ばしいことだと思う。やはり校名は,全体の一存を反映しているほうがよろしいと思う。松陵団地にある学校なので,松陵小学校が一番単純明快ではあるが,これまでの過程を考えた時には,新しい校名を考えたほうがいいと思う。候補に上がった中では泉松陵小学校と松陵双葉小学校で,どちらも捨てがたいが,単純明快な泉松陵小学校のほうが,小学校のある位置がはっきりとわかるので,どちらかというと,泉松陵小学校のほうがいいと思う。

委員長

統合に向けては,平成20年8月,そしてその前々からさまざまな議論を重ねていたが,このたび地域住民の合意が得られたことはたいへん良かったと思う。新しい学校を作ろうということで,お互いの考えが一致したということなので,その方針についてはよろしいかと思う。それと,校名についてだが,私も泉松陵小学校が,地区内にあるいずみ松陵幼稚園とも連携していて,いいと思う。確認だが,今後,校歌や校章についてはどのような考えで進めていくのか。

学校規模適正化推進室長

校章,校歌については開校準備委員会の中でもご協議いただいている。校章については,夏休みを利用して子どもたちにデザイン案を出してもらおうということになっている。その後,学校の図工などの専門の先生や両小学校の校長先生が入った作成チームが,その案を参考にしながら校章を考えるという計画である。校章については,名札や体育着にプリントすることもあるので,秋口までには案を作って,開校準備委員会でご承認いただくこととしている。校歌については,新設校の場合,新しい学校に子どもたちが集まってから,子どもたちの言葉をもとに作詞し曲をつけるということから,開校後に作るという学校も多くある。例えばあきう幼稚園の場合には,まだ園歌ができていない状況である。この校歌についても,開校準備委員会の中で,開校までに校歌を作成するのか,開校後の新しい学校で,子どもたちの言葉を集めて作成するのかを検討している。

委員長

松陵小学校の跡地利用については,その委員会の中で,話など出ているのか。

学校規模適正化推進室長

開校準備委員会については来年4月を目途に準備をしているが,跡施設については,来年の4月までにというのはなかなか難しいこともあり開校準備委員会の部分と切り離し,今年5月に,地域の方々も入っていただいて跡施設の利活用協議会を立ち上げている。跡施設の利活用については時間がかかるかわからないが,地域の要望も踏まえながら,検討を始めたところである。

委員長

松陵地区の各町内会のほか,子ども会,地域によっては体育振興会,同窓会,グランド使用団体など,さまざまな団体と一緒に考えていかなければならないと思う。今後,地域住民の方々も含め,連携をとりながら取り組んでいただくことになるかと思う。よろしくお願いしたい。

委員

校名については,特に児童からの応募が多かったということで,その思いがここに入っていると思うので,泉松陵小学校という校名で結構だと思う。

委員長

それではご異議がないので,松陵小学校と松陵西小学校の統合に向けた方針については原案のとおり承認し,新しい学校名の案は,泉松陵小学校とする。

5 付議事項

第9号議案 平成25年度学校給食費について

(健康教育課長 説明)

原案のとおり決定

主な質疑

委員長

学校給食審議会からの答申以降,新聞等で報道されおり,もちろん議会等でも議論があったと思うが,市民や議会の反応はどうだったのか。

健康教育課長

市民からの反応だが,改定には賛成するが未納対策には力を入れていただきたい,という市民の声が1件あった。その後は,市民の方からのご要望やお問い合わせはない。次に議会関係だが,5月21日に開催された常任委員会において,給食費改定分を公費負担すべきというご意見があった。これについては,学校給食法に基づき食材費のみを保護者に負担していただくことが適切であると認識していると答弁している。さらに第2回定例会の代表質疑において,3点ほど質問があった。1点目は,この改定により未納が懸念されるのでは,ということ。2点目は,児童クラブの有料化が今年度から始まっていることから,実施時期について,検討の余地はないかという質問である。3点目は,給食費の地域格差を統一できないか,という質問であった。最初の,未納が懸念されることについては,月額300円から400円の増額となるが,未納に直ちにつながるものではないと認識していると答弁している。次に実施時期の質問については,栄養価の充足をできるかぎり早く満たすことが必要なので,来年4月が妥当であると考えていると答弁している。最後の,地域格差を統一できないかという質問については,旧宮城町,旧秋保町の両町は合併以前から炊飯設備を備えており,現在も継承していることから,異なる給食費となっていると答弁している。このほかの質問はなかった。

委員長

未納の件についてであるが,新聞等でも掲載されたように,4件を強制的に差し押さえたということで,おそらく今までにない取り組みをされたのではないかと思うが,具体的にどのような形でされたのか。また,今まで全国的に,こういう例はあるのか。

健康教育課長

未納については,まず学校のほうで,口頭や文書でこまめな督促を行い,それでも納入していただけない方については,その方のリストが教育委員会に上がってきて,市長名と学校長名の連名での督促状を発送している。それでもまだ納めていただけない場合で,未納額が高額な方については,生活が困窮している方は除くが,通常の世帯であれば,今度は裁判所に支払い督促を申し立て,裁判所からの督促を行う。ここでだいたいは分割などの方法で納めていただけるようになるが,それでもまだ納めていただけないとなると,最終的には勤め先等調査を行って,できるものから順に差し押さえすることとなる。この流れで今回4世帯分の差し押さえとなった。うち3件は自主納付ということで,その通知が行った段階ですぐに納めていただいた。残りの1件については残高不足で,まだ完納とはなっていない。他都市の状況については,福岡市では年度で1,2件程度,行っているという情報を把握している。

委員

給食費の支払い方法だが,普通は月々の支払いという形をとっているのか。例えばそれを週ごとにするとか,なにか他の方法での支払い方法を提案された場合は,こちらから督促する前に,その提案に対してなにか対応をとっているのか。

健康教育課長

通常は学校で,年額を10回程度に割って,毎月口座引き落としにしているケースが多いが,中には現金という学校もある。それが滞納となって,督促発送となると,一度では納めきれないという事情も出てくることから,月々何千円などという形で,分割で支払うという誓約をとり,これで納めていただいているということが事例としては多くある。

委員

1週間単位という方法はないわけか。海外でそういった例があったものなので。もっとも海外の事例の場合には,必ずしも学校給食を全員取るということではなくて,来週は取らないが今週は取るというような選択制だが。

健康教育課長

1週間ごとという形は今のところとっていないが,分割納付の時の相談では,臨時収入がある月は多く払うとか,必ずしも毎月決まった時でなくとも納めていただくことができるようにしている。

委員

強制執行をかけたことは大変結構だと思うが,今後はどうするのか。1度このような強制執行をやると,滞納者に知れ渡ることとになると思う。特別この件で,滞納者からリアクションはあったのか。もうひとつは,今後も悪質な場合には強制執行をやっていくという姿勢を今後も貫いていくのか。

健康教育課長

今回は4世帯であったが,今後もこの強制執行は,必要な措置を講じてもなおかつ納めていただけない場合に,続けていくことを考えている。今回この件を行ったことでの滞納者からの反応は特になかったが,学校現場からは逆に,こちらで担当している未納の方にも対応してほしいという要望も寄せられている。

委員長

前回の議論でもあった,単独調理校と学校給食センターで会計方式が違うということについて,今後,解決策を考え詰めていかなければならないと思うが,その点についてはどのように考えているのか。

健康教育課長

給食センターは,昭和40年代に中学校給食を開始する時に導入したものである。それ以来,給食センター方式と単独調理校方式を組み合わせて,現在まで運営してきている。センター方式では,大量の食材を購入することから,単価が押さえられ,効率よく調理できるという側面がある。そのほかにも,単独調理校が改築等により給食を提供できない期間に,給食センターで提供するといったメリットもある。また,今回の震災で,単独調理校が被災して給食が作れなかった際も,給食センターから給食を提供しているというような状況であった。一方で単独調理校においても,それぞれの学校規模や地域の実情に応じて,地元農家や小規模な商店などからの食材調達が比較的柔軟に行えることから,多種多様な食材を使用した献立作成や,地産地消が図れるといったメリットがある。このように歴史的にそれぞれのやり方があって,また,それぞれに経緯もあることから,会計方式もそれにあわせた方式をとってきたものである。よって,これを直ちに統一化することは,なかなか困難な状況ではあるが,今後,会計方式の違いによる格差が生じないよう,先ほどの未納対策の取り組みに努めながら,この件については将来的な課題として,どのような方策が可能であるか,研究してまいりたい。

委員長

引き続きよろしくお願いしたい。

第10号議案 臨時代理に関する件について(教職員の人事異動について)

(教職員課長 説明)(秘密会)

原案のとおり決定

第11号議案 仙台市障害児就学指導委員会委員の委嘱等について

(特別支援教育課長 説明)(秘密会)

原案のとおり決定

6 報告事項

(1)学校職員の不祥事について

(教職員課長 報告)

資料に基づき報告

主な質疑

委員

現場での取り組みについて,例えばコンプライアンス委員会のようなものがあって,校長なり教頭に,一般教諭にこのような不埒な行為があったということをきちんと言う組織であるとか,現場から上がってくる声の受け皿になる組織のようなものが教育委員会にできているのか。こういった不祥事が少し多いのではないかという感じがしている。その意味でも,そういう組織のようなものを作っていかないと,コンプライアンスの確保を通達で流すとか,校長先生が職員会議で話したりしても,なかなか実際にはうまくいかないのではないか。民間企業でかなりやっているので,もう少し具体的なものを検討してみてはどうか。

教職員課長

まず1点目,教職員個人の倫理の欠如がこの問題を起こしているように思う。これからも中堅教諭を対象としたコンプライアンス研修を実施し,その内容は必ず校内で伝達講習を義務付けたいと考えている。2点目としては,職員会議等で,綱紀粛正についての細やかな指導を継続させていきたい。また,教職員不祥事の事案等があった場合には,それを資料化して写しを回覧するだけではなく,それぞれの職員にコメントを記入させるなど,自覚の徹底ができるよう,努めてまいりたい。3点目としては,教員の指導には協働プレーが大切である。支えあい,教員の道を踏み外しそうな時のブレーキがかけられるような人間関係を構築していくことが重要と考え,声をかけあって,学年や担任同士で話題を共有して,変だと感じたら必要に応じて上司に報告できるような職場作りをしていきたいと考えている。

教育長

実際に委員からご指摘いただいた件については,特に3年前の平成21年度,不祥事が多発したことから,翌22年度に,教職員のコンプライアンス研修を,民間の講師の先生をお招きしながら校種や職名ごとに実施してきた。教職員の不祥事は,個人だけでなく学校全体,地域全体に及ぶ影響が非常に大きく,ましてや児童生徒に対しても,信頼を大きく損ねるような状況にもなる。よって,今課長が申し上げたことも踏まえて,さらに具体的な形として,先ほどご指摘いただいたような直に委員会に入るような情報提供ということも含めて,徹底していきたいと思う。いずれにしても,当該学校の児童生徒もさることながら,保護者や地域全体から信頼回復するための時間は5年10年もかかる位,非常にダメージが大きい状況なので,そのようなことも含めて,いろいろと進めてまいりたい。

委員長

やはり意識を持って取り組むということが重要であると思う。いろいろなところでコンプライアンス等の研修会をやっても,それに反してこういう形で出てきてしまうことからも,やはりまだまだやるべきことはたくさんあると思う。また引き続き,合同校長会等でもお話していただければと思う。よろしくお願いしたい。

(2)平成24年度仙台市標準学力検査,仙台市生活・学習状況調査結果の概要について

(学びの連携推進室長 報告)

資料に基づき報告

主な質疑

委員

目標値ということで正答率ではないということだが,説明の文章を読むと,標準的な時間をかけて学んだ場合に到達してほしいラインを正答率で最初に表して,それがベースとなっている。また,この数値であるが,学年教科によってとてもばらつきがあり,低いところで40点を切っていて,高いところでは78点となっている。こういう問題の作り方というのは問題があるのではないか。こんな30何点というラインが,到達してほしいラインというような問題の作り方自体がおかしくて,これで本当に子どもたちの力が試せるのかどうか,これについてはどこかで議論が出ていないのか。

学びの連携推進室長

問題そのものに一つずつ議論を重ねたという状況はない。それぞれの業者から提出された問題については,学びの連携推進室の指導主事等で検討しているが,問題数もかなりばらつきがあるので,問題一つ一つについて,また,それぞれの観点について,同じような近い目標値になるという設定の仕方について,それができるものかどうかということは,われわれでは判断が難しいところもあるので,今後とも業者とのやりとりの中で,極端に低い目標値になるような状況は避けるような形で問題作りをお願いしてまいりたい。

委員

そのことと関連して,例えば2ページの(1)のところにある表で,網をかけているところは目標値を5ポイント以上,上回ったとある。上回っていないところはどうかというと,もともと目標値が低いことが多いことから,上回っているポイントの比率でいえば,必ずしも低くはないと思う。そういう意味でも,このように網掛けをしていることの意味がまたどうなのかという問題もあると思う。そのようなことも含めて,テストそのものをどう捉えればいいのかということを,もう一度,市としても検討し,意見を上げるということが必要なのではないか。

学校教育部長

この目標値の考え方であるが,この2ページの資料でみると,基礎的知識と応用力とで分けている。応用力は,問題の難しさというところからも,やはり目標値はそう高くはない状況である。こうした点と,もともとこの目標値の設定にあたっては,業者が問題を作り,全国的にいくつかの学校との協力を内々に得て,事前にプレテストという形で行っている。そして,実際業者のほうで考えている目標値よりも,結果としてこの問題は少し難しいという部分については,目標値を下げ調整していく形で設定しているため,各教科の目標値について凸凹が生じている。そういった形で目標値を設定している関係上,目標値が低めになっているという状況もあるわけだが,今後の標準学力検査の内容等については,ただいま委員からもご意見をいただいたことから,なお,今後,十分検討して進めてまいりたい。

委員

一つ気になるのが3ページのところで指摘されている,社会と理科について,学年を追うごとに期待値を超える生徒の割合が減っていることである。小学校の4年から6年にかけて減っていて,しかも中学校に入っても減る傾向は続いている。特定の教科である社会と理科だけが,なぜそうなっているのか非常に気になるのだが,なにか原因として思い当たるようなことはあるのか。

学びの連携推進室長

まず平成22年度と比較して,平均正答率や目標値と同等以上の児童の割合は改善傾向にあるという状況があるが,社会と理科については学年が上がるにつれて,得意不得意とか好き嫌い,そういったものがはっきりしてくる傾向にあるのではないかと感じている。また,内容が様々な分野にわたるということ,学年が上がるにつれてその内容も深くなっていくことなども要因ではないかと考える。さらに,国語,算数が,社会,理科に比べ,子どもたちにとっては比較的取り組みやすい教科である,あるいは,宿題としても,毎日のように出題されやすい教科ということも影響しているのではないかと感じている。まずは学習への興味関心を高めていくことが,この2つの教科については非常に重要と考えるので,早い段階から専門性の高い指導の実施が,効果的と考えている。小学校高学年の教科担任制導入などをさらに積極的に進めるといった方向で,解決を図っていければと考えている。

委員

5ページのところに応用力の表があって,いくつかのところで目標値を5ポイント未満下回ったものというマークがついているが,全て表現のところにマークがついていて,教科を問わず,表現というところが苦手のような気がする。これは,昨年度はどうだったのか。

学びの連携推進室長

昨年度の応用力の表現力については,3年生の数学で目標値を下回っていた。

委員長

全体的にこの数値の増減については,昨年度は震災の影響で,それぞれの教育環境が変わっていた事情から,多少のポイントの増減があったこともあり,なかなか去年と今年を比較することは難しいと感じている。よって,このへんのところを踏まえて,来年度はどうなのかを検証していくことが必要ではないかと思う。そして,生活調査の部分では,いろいろな場面でよく絆といわれる人を思う優しい気持ちとか,人の気持ちがわかる人間になりたいという部分では,全般的に昨年同様か,ところによっては上回っているところもある状況となっている。また,この中で一番気になったのが,11ページの,携帯電話で通話やメールをするという点である。これは毎年話題として出てきて,なにが悪いのかという話にもなるが,メールだけでのやりとりでは人と人とのコミュニケーションが希薄になると思う。学校内のほかいろいろな健全育成の各団体において,実態を子どもたちだけではなく保護者の方に発信していくことが今後の対策としても必要ではないかと思う。

委員

学力検査に戻るのだが,特に中学校の理科は,今回の震災でいろいろな実験などができなかったという実態があると思う。仙台市の場合,独立行政法人である科学技術振興機構からの委託事業で理科支援員が配置されていると伺っているが,この支援員が暫時減少していって,25年度からは配置がなくなることになっている。特にこの理科の場合,中学校3年の応用力が30%台で,表現や思考力の低さが目立つ状況であり,仮にこの支援員の配置がなくなってしまうと,かなり厳しい状況が予想されるため,24年度中に対策を考えなくてはならない。現在の段階で,この理科支援員の配置ということを,今後どのようにお考えなのか。

学校教育部長

今回の標準学力検査の結果について,これから仙台市の子どもたちは理科のどういった点が弱いのかなどの詳細な分析を行うほか,宮教大ともそれを改善するための授業の改善策について検討を予定している。理科支援員の配置については,国の外郭団体の補助事業は今年度で終了ということで,国に対しては補助事業の継続を要望しているが,その状況は必ずしも明るい状況ではないということで,内部的には,それに代わる方法,例えば大学にいろいろご協力をいただくとか,地域の学校支援地域本部等により今ある学校の教育活動について地域のご支援をいただく活動にも取り組んでいるが,そういった中で,この理科教育の部分についてもご支援いただける可能性があるのかどうかなど,検討している。

委員

10ページの家庭生活の中の33番で,「家の人に話をしっかりと聞いてもらっている」について,小学生で年々減少しているという点が気になった。親が小学校のお子さんとなかなかうまく関わりがもてないという方で,お話をしたがるお子さんなのだが,その話の中で,お母さんから質問されるという言葉が出てきたので,たぶん,お母さんの中では会話をしているつもりだが,その子にとっては質問されている時間でとてもストレスに感じているというところ,それだけはないが,なかなか自分に自信が持てないという点はうかがえたわけなので,やはりお家の方の意識と子どもの意識とのギャップというものを埋められたら,その子の自分を認めて信じる力につながっていくのではないかと思ったので,これをうまく埋められたらよいのではないかと感じた。やはり,親の意識を聞くための調査,アンケートは難しいのか。

教育長

各学校のPTAで,子どもとの接し方についてはどうしたらいいのかという,ありかたについての一つの基礎資料として,アンケート調査をしている学校もあると思う。そのような形を含めて,いわゆる親子の絆をどのように構築していく手段としていけばいいのかとか,今懸念されていることを,学校ごとにやっている形になった場合には,例えば,仙台市PTA協議会と連携をしながら進めていくなどの方向もあると思う。

委員長

または学校の授業参観が終わった後の学級懇談会で,こういう子どもが多くいるという実態をお話しして,家庭の中でもう一度振り返ってみてくださいと投げかけてみるのも,一つに方法なのではないか。

委員

12ページの地域とのかかわりで,例えば,地域の人に挨拶をするという項目では,平成22年度では中学生になるにつれてどんどん減少していたところであるが,昨年度と今年で,かなり良くなっている。また,人の役に立つ人間になりたいという項目や進んで助けるという項目も,同様にやはり中学生になって落ちていたところであるが,これも良くなっている。たぶんこれらは,震災以降の子どもたちの一つの心の変化を表していると思うが,これをどう持続していくのかが難しくて,時間がたつとどんどんさまざまな記憶が風化したり,絆に対する考え方が薄くなったりするので,なんとかこれを現状維持していく,あるいはもっと良くしていくという方策を考えていただければと思う。

学校教育部長

今ご指摘いただいた内容については,私どもも全く同感である。ひとつは今,教育指導課を中心に進めている新たな学校防災教育の取り組みの中で,子どもたちの自助共助の力を養っていくこととしているが,特に共助という部分では,今回の震災の経験を踏まえて助け合っていくということ,それから地域の中でいろいろな協力をしていく,そういったことの重要性という点は,子どもたち自身も十分に認識をしていると思う。したがって,こうした心を育んでいく教育に取り組むといったことがひとつある。それからもうひとつ申し上げると,今教育相談課を中心に,故郷復興プロジェクトということで,それぞれの学校が地域のために,子どもたちが自分たちでどんなことができるのかということを考えながら取り組むということについて,昨年から始めている。例えば昨年は,七夕祭りにおける七夕飾りを1人一羽ずつ織って復興の願いをこめたりもしたが,それだけに限らず,地域での清掃であるとか,先ほどお話のあったあいさつ運動に取り組むとか,そういったことを継続的に行っている。この故郷復興プロジェクトは,今年度も継続して取り組んでいるところである。そうした取り組みを通じて,この震災の中で子どもたちに芽生えた共助の心を,学校教育の中でもさらに継続して育んでいきたい。

(3)「学校・家庭・地域をつなぐ教育フォーラム2012」の開催について

(生涯学習課長 報告)

資料に基づき報告

主な質疑

委員長

文部科学省の委託事業ということであるが,どのようなものか。

生涯学習課長

学びを通じた被災地の地域コミュニティ再生支援事業というのは文部科学省でも今年度から開始する事業であり,被災地の再生,支援ということで,手を挙げさせていただいたものである。現時点の情報では複数年度継続になる見込みのようであるので,その場合は継続して,手を挙げていきたいと考えている。

(4)史跡陸奥国分寺・尼寺跡整備基本計画の策定について

(5)国史跡仙台城跡の追加指定について

(文化財課長 報告)

資料に基づき報告

主な質疑

委員

陸奥国分寺の件だが,地下鉄東西線が開通するということで,市として,仮称薬師堂駅から徒歩でここにみえるという形が中心となると思うが,駐車スペースというのはどのように考えているのか。

文化財課長

なるべく公共交通機関のご利用をお願いしたいところであるが,駐車スペースとしては,多目的広場の中で駐車もできるようなことも想定している。ただし,史跡地内でもあるので,敷地内において駐車場だけに限定したスペースを確保することがなかなか難しいこともあるので,そのような多目的なスペースの中で,考えていきたい。

委員

中を縦断する道路の問題で,緊急用の車両なりを除いて一般者の車両を制限するような方向で進められそうなのか。

文化財課長

南北に縦断する道路については,非常に重要な課題と捉えている。ただ現在,南北にある幹線道路から南に抜ける道路があること,北側には住宅地があり北西の住宅地から入ってくる車の流れもあって,そちらは一方通行になっていることから,当面この道路は機能を維持していかなければならないのではないかと思う。ただ,周辺の道路環境が整備されていく中で,将来的には,管理用の道路に制限するようなことも含めて,考えていかなければならない次の段階がくると認識している。

委員

史跡の正しい整備と事故抑止の観点から,ぜひ検討していただきたい。続いて仙台城跡の件であるが,今回の指定地は,護国神社の所有地としてそのまま指定されるということだが,この指定地内にある,例えば切通門跡や本丸跡というのは,現在まで一般の方がアクセスできるようになっていたのか。

文化財課長

現在は,神社の境内地ということで,一般の人は立ち入ることができない状況となっている。

委員

指定された後,史跡として活用するという観点でみた場合,神社との協議になるのか。

文化財課長

一般開放等をする場合には史跡としての整備が済んでからになる。指定後も所有は民地のままなので,立ち入りの件については,所有者との協議ということになる。例えば公園のように自由に出入りができるようになるということは,かなり整備が進んだ段階になると思う。調査などをした上での整備となるので,それまでにはかなり時間を有することとなるように思う。

大越理事

仙台城跡というのは,私有地ではあるものの市民の財産,ひいては国の財産にもなりうるくらい,貴重なところなので,そういう点では,所有者のお気持ちを十分配慮しながら,調査できるものはしていきたいということである。

委員長

擁壁が崩れた部分については,指定されたことによって,その費用というのは国のほうから補助してもらえるのか。

文化財課長

崩れた石垣の修理については,国の災害復旧事業での修理となる。その前提として,国史跡に対するということもあって,国としては,そこを国史跡に指定するという前提のもとに修理してよいということとなっているので,指定の準備と修理の準備の両方を並行して行っている。

委員

指定を目指す範囲の黄色の部分は,本丸跡のほか,2ページではその黄色部分がかなり広範囲に広がっているが,この指定を目指す部分について,今後の計画やスケジュールをどのように考えているのか。

文化財課長

黄色の部分については,現在護国神社の拝殿などいろいろなものがある。そういったこともあり,具体的に指定についてのスケジュールというものはない。ただし時間はかかるかもしれないが,こちらについても将来的には指定ができるよう目指していきたいと考えている。

(6)仙台市スポーツ推進計画(中間案)の概要について

(市民局スポーツ振興課長 報告)

資料に基づき報告

主な質疑

委員

最後の18ページに関係部局等との連携とあるが,ここでいう関係部局等はどういったところを想定しているのか。

スポーツ振興課長

例えば健康福祉局,教育局,それから地域経済を担当している経済局と,そういった他局のさまざまな施策との関係が出てこようかと思う。そういうスポーツと密接に関係する事業を所管する部局との連携を想定している。

委員

策定にあたっては,この教育局からも委員が入っているということで理解してよろしいか。

スポーツ振興課長

策定にあたっては,スポーツ推進審議会という組織があり,さまざまな分野のご経験や知識をお持ちの方がお入りいただいている審議会となっているが,そちらで審議をいただいている。さらに,教育の内容については,教育局に事前に内容などの確認を行い,連携を図っている。

委員

3月に策定された国のスポーツ基本計画を読むと,ハイクラスなオリンピック選手を目指してメダルをとる気構えがあるような,かなり競技スポーツ的なものであると感じた。もちろん仙台市はそれと歩調を合わせる必要はないとは思うが,この中間案ではプロスポーツの話が随所に散見されるなど,計画の基本的なスタンスがどうもはっきりしない。そこのところについて,この5年間をどのように進めていくのか,生涯学習として市民の健康を考えた上でのスポーツをお考えなのか,あるいは国の方針をある程度踏まえた各競技のハイクラスな選手育成をお考えなのか,基本的なところをお聞きしたい。

スポーツ振興課長

私どもの考え方としては,まず市民の皆様がスポーツに触れる機会を増やすということを掲げている。そして一方では,小学生や中学生の体力低下ということも叫ばれているので,学校体育とはまた別の形も含めて,地域あるいは社会の中で子どもたちの体力向上に取り組むようなことを図ってまいりたい。それから,国の計画がオリンピックを意識した内容を盛り込んでいることについては,市の行政計画という形になる場合には,トップレベルを目指すというところまではいかないと思っているが,子どもたちに対してスポーツに触れる機会を提供することが,ひいては将来トップアスリートになっていく可能性につながることもあろうかと思うので,そういった機会を多く提供してまいりたいという考え方をしている。いずれにしても本計画の根底にあるのは,散歩,ジョギング,あるいはスポーツを観る,そういった様々なスポーツに関することを行う市民の方が増えるということを目標にしている。

委員長

仙台市の場合だと,プロスポーツとして,野球,サッカー,バスケットと幅広く,政令都市の中でもこれだけのまとまったプロスポーツがあるというのは,全国でもトップクラスであり,そういった意味からも,市民のスポーツということを推進していくことはやはりいいことであると思う。この中で数値目標なのだが,小学校5年生で週3回以上運動やスポーツを行う人の割合について,48%から60%まであげるという目標などの数値については,なにか根拠のようなものがあるのかお示しいただきたい。

スポーツ振興課長

ただいまの数値目標の(5)であるが,仙台市立の小学5年生のうち週3回以上運動やスポーツを行う人の割合については,お手元の冊子の資料の,後半の資料編にデータを盛り込んでいて,例えば男子であれば既に64%の児童が週3回以上というデータがある。しかしながら女子については,29.9%という現状である。こうしたことから,男子女子ということではなくて,小学校5年生全体を平均すると,現行48%という数字となっており,その数字をおきかえさせていただいた。また,これを60%にするという目標は,概ね3人に2人というようなイメージで60%という目標にさせていただいた。もっと具体的にいうと,既に小学校5年生の男子は64%になっているので,女子を引き上げるということが,当面の目標であると思っている。

委員

最初これを読んだ時に,なにをどれくらいすれば運動したとかスポーツしたといえるのかということがわからなかったところがある。こういったところも,運動やスポーツととらえるというところをもう少し伝えたらいいのではないかと思った。また,8ページに,高齢者,障害者のスポーツ活動の支援という施策があったが,例えば障害者スポーツが盛んになってくると,スポーツだけではなくて,そこに行くまでの交通手段など行きやすさやその施設の使いやすさといったところも,障害者の方がスポーツに参加するのに条件として入ってくるのではないかと思う。こういった方々がもっと積極的に関わっていけるような方策も考えていったらいいのではないかと思った。

委員

スポーツ団体は,各中学校の運動部や地域でクラブのようにやっているところもあり,相当の数があると思う。スポーツはやはりお金がかかるので,どこまで支援するかということもあるが,財政的な面,コーチ,それからグラウンドやコート等々の整備など,そういうところもみつけてバックアップしていかないと,スポーツというのはなかなかできないと思う。スポーツを推進するといっても,仙台市100万人皆がスポーツを行うことは難しいとは思うが,やはりできるだけの目配りをしながら,財政的な面も含めて,いろんな団体を応援してやることが大切なのではないか。

7 その他

事務局

次回定例教育委員会は7月27日(金曜日)に開催する予定である。

8 閉会

午後4時50分

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