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We Know SENDAI
ページID:29720
更新日:2020年10月19日
株式会社アイエスビー東北
取締役
岩佐 浩氏
当社は組込みプラットフォーム技術を立脚点とし、ハードウェア側に密接するソフトウェア開発を中心とした事業展開を行っております。クロスプラットフォーム技術で異なるハードウェア、OS上でも動作するシステム開発やコンテンツの開発を行っています。これらのコンテンツをもとに組込み開発分野以外に、CloudやSNSと連携したソリューションを開発。組込み開発からサービスの提供にいたるトータルサポートを展開しているほか、システム構築に関するコンサルティングも行っています。医療分野ではMRI/CT画像解析ソリューション開発も手掛けています。
設立は2011年7月です。2010年4月に宮城県と仙台市の誘致を受けて株式会社アイエスビー東北事業所として当地に事務所を開きましたが、1年後の東日本大震災を契機に、「地元への貢献を図るため仙台に根づこう」という思いから別法人として分社化。現在に至っています。2016年7月には東京にサテライトオフィスも開設しました。主要取引先は東北の企業や自治体、半導体メーカー、東北大学がメインで、最近では東北大学病院、国立がんセンターなど医療機関も増えています。
近年はシステムの上に乗るクロスプラットフォーム技術を生かしたコンテンツ開発に注力しています。東北大学情報知能システム(IIS)研究センターを介し、半導体企業との連携も密にとっています。もともと、通信向けソフトウェア開発を得意とする開発系IT企業として、当社の得意分野を生かしたIoT事業がメインとなっています。コンテンツとしては大崎市の観光アプリ、電子書籍の小・中学校教科書を制作。農業分野では複数センサーでの空間・土壌のセンシングを行っているほか、2016年からはドローンを用いた水稲育成状況の管理なども大崎市で実施しています。教育分野では専門学校で組込み、農業高校でICT農業に関する講義を行っています。また、2012年から震災農地での土壌センシングシステムを提供し、塩害の状況を時系列的に検証するなど農地復興支援活動にも精力的に取り組んでおり、2017年からは福島県の避難指示解除区域における農地復興支援も始めることになっています。
仙台進出に関しては、交通アクセスの良さ、従業員の家族が住みやすい住環境などが当初の理由でしたが、進出後は東北大学との距離の近さも大きな魅力です。東北大学IIS研究センターを介してダイレクトに大学とつながり、新たな事業展開ができるメリットの大きさを実感しています。農業や医療といった異業種とのマッチングはもとより、技術的なことで困ったときには相談から解決へと導いてくれます。新たな「ものづくり」に関しても助成金など仙台市から様々な支援が得られますし、優秀な技術者が集まりやすいことも長所ですね。
今後は設立当初の目標でもある「ものづくり」を基軸に医療分野への展開を考えています。その1つがMRIとCT画像を用い、スライス画像から特定部位の体積を計測し、時系列に増減評価を行うシステムです。増減が分かると運動障害の早期発見と予防につながるとされ、東北大学病院と協力し開発を進めています。画像処理の技術については東北大学工学部からもアドバイスを得ており、医療から福祉、介護へと事業の広がりも期待されます。ものづくりでは東北大学電気通信研究所の準天頂衛星システムプロジェクトに参画しており、情報通信研究機構が中心となってアイ・エス・ビーグループが開発を行ったWi-SUNプロトコルスタックを搭載した製品開発を行っています。Wi-Fiより消費電力が低く、通信距離が飛ぶWi-SUN通信機器の低コスト生産を目標としています。販売先の全国的な広がりと共に宮城県、仙台市のブランドとして発信していきたいと考えています。
(2017年3月取材)
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