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更新日:2024年4月5日

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鈴木工業株式会社

会社概要

鈴木工業株式会社のロゴ

社名:鈴木工業株式会社

設立:1966年

従業員:90名

本社:仙台市若林区卸町東5丁目3-28

主な事業内容:環境インフラの整備、産業廃棄物の収集運搬処理

その他:仙台市奨学金返還支援対象企業

「四方よし」な取り組み

独創的な社会的課題解決に向けた取り組み

課題

災害発生時の対応力の向上

取り組み

地域住民の生活に密接した環境インフラ事業を展開していることから、緊急事態が発生した場合でも、活動し続けることができるよう、2008年に事業継続マネジメント(BCM)を策定し、翌年には業務継続計画(BCP)の初版を発行した。このような中、2011年3月に東日本大震災が発生。産業廃棄物焼却施設をはじめとする複数の施設に多大な損害を受けたが、BCMを発動することにより、被災から約1カ月後に早期完全復旧を果たし、地域のいち早い復旧・復興に貢献した。

この経験から、BCMやBCPの策定の重要性を伝える活動を2011年7月より開始。2011年8月開催の防災をテーマとしたAPEC特別会合や2015年3月の国連防災世界会議パブリックフォーラムなどの国際会議の場において事例を発表したほか、様々な企業・団体が主催するセミナーや講演会、シンポジウムにおいて講師等を務めている。その他、各種取材への協力や視察の受け入れ、中間処理施設への津波浸水表示板の設置などに取り組み、国内外の防災力向上に貢献している。

なお、BCMやBCPはより実効性の高いものとなるよう随時見直しを行い、現在ではJアラートや新型コロナウイルス感染症対策についても項目を追加し運用している。また、様々なリスクを想定した社内訓練を随時実施している

成果

  • 2011年8月、東日本大震災被災地域の復旧・復興に貢献したとして経済産業大臣より表彰
  • 2012年4月、特定非営利活動法人事業継続推進機構(BCAO)が実施する「BCAOアワード2011」で大賞を受賞
  • 2018年5月、宮城県より「3.11伝承・減災プロジェクト」の伝承サポーターに認定
  • セミナー・講演会の参加者などからは、「自社のBCM策定の参考になった」、「震災当時の取り組みが伝わった」、「BCMの必要性を実感した」などの声が届いている

鈴木工業APECセミナー「APEC自然災害に対するGVC強靭性セミナーの様子」

社内研修の様子「BCPの社内研修の様子」

魅力的な職場環境づくりに向けた取り組み

課題

従業員満足度の向上と働きやすい職場環境の整備

取り組み

(1)健康に働ける職場づくり
  • 2016年に「健康職場づくり宣言」(協会けんぽ宮城支部)に登録し、始業時のラジオ体操や健康づくりに向けた情報提供など、従業員の健康増進に積極的に取り組んでいる
  • 2019年に「受動喫煙防止宣言施設」(宮城県)に登録し、受動喫煙防止対策に取り組んでいる
  • 社内レクリエーションを兼ねた健康増進策として、ボーリング大会の開催や愛好会活動(フットサル、ゴルフ)等汗を流す活動実施への啓蒙と援助を積極的に行っている
(2)働きやすい職場環境づくり
  • 従業員のキャリアアップのための資格取得支援制度として、受験費用だけでなく、教習や講習の費用、参考書等の購入費用まで全額補助している
  • 有給・その他特別休暇取得の推進策として、休日前後の有給休暇取得の奨励に取り組んでいる。その他特別休暇対象者には積極的に取得するよう働きかけている

資格取得し活躍する社員「資格取得支援制度を活用し資格を取得した社員」

成果

(1)健康に働ける職場づくり
  • 健康に対する意識が高まり、メタボリックシンドローム該当率が、取組前と比較し3%減少した
(2)働きやすい職場環境づくり
  • 毎年、延べ40名程度の従業員が資格取得にチャレンジ。現場で活かせる免許を取得したことにより、若手従業員のできる仕事が増え、積極的にイキイキと仕事に臨む社員が増えた
  • 有給・その他特別休暇取得率が向上した。(取組前平均5.2日/年が、取組後は平均8.4日/年に増加)男性の育児休暇取得実績あり

 

トップインタビュー

鈴木工業社長BCM・BCPの重要性について話す鈴木伸彌社長

鈴木工業(仙台市若林区)は、廃棄物の処理とリサイクル、上水・下水施設など環境インフラのメンテナンスを主な事業とし、市民生活の衛生面において重要な役割を果たす。

鈴木伸彌社長が最初に災害対応を強く意識したのは2007年。新潟県中越沖地震の際、大企業の工場がストップした状況を目の当たりにし、「ライフラインに密接な仕事を担うわれわれは、絶対に止まるわけにはいかない」と危機感を覚えたという。従来の防災訓練だけでは不十分と考え、そこから事業継続マネジメント(BCM)・事業継続計画(BCP)の策定に取り掛かった。

社員が中心となって毎月勉強会を開き、事業の優先順位や早期復旧に必要な準備物、停電時の連絡手段などを一つ一つ検証し、マニュアルに落とし込んだ。「当時まだあまり広まっていない価値観だったので一から勉強し、一年がかりで作り上げました」と振り返る。


鈴木工業国際会議

東日本大震災からの復旧・復興の経験は国連防災世界会議などでも発表されている

初めてBCMを発動したのは、2011年の東日本大震災発生時だ。被災から1カ月で産業廃棄物中間処理施設の完全復旧を果たし、街の復興に大きく貢献した。「初動が早く、社員一人一人が自発的かつ臨機応変に動いてくれた」と鈴木社長。「BCMを自分たちで『手作り』したこととBCP訓練を重ねたことで、意識の中に叩き込まれていたからではないか」と分析する。震災後は組織の防災力向上に役立ててもらおうと、国際会議や全国各地の講演会などで事例紹介を続けている。

策定したBCM・BCPは実情に合わせ定期的に見直し・改良している。現在はJアラートや感染症対策についても網羅。新型コロナ感染症の拡大に伴い、2020年にも発動した。また取引先企業を含めた訓練も実施し、運用の実効性を高める努力を続けている。


鈴木工業フットサル

健康増進を目指し、フットサルやゴルフなどの同好会活動参加する社員が増えている

働き方改革にも積極的に取り組む。鈴木社長は「24時間365日止められない業務だからこそ、従業員の満足度は重要」と話す。

特に力を入れるのは有給休暇の取得で、所属長に自ら積極的に取得するよう働き掛けたり、休日前後を奨励日にしたりと策を練る。「初めて男性社員が2カ月の育休を取ったのはうれしいニュース」と喜ぶ。

他にも、社員の健康増進を目指し、2016年には「健康職場づくり宣言」(協会けんぽ宮城支部)に登録。始業時のラジオ体操や健康づくりに向けた情報を発信するほか、ボーリング大会やフットサル、ゴルフといった同好会活動など、汗を流す運動にも積極的に取り組んでいる。2019年には宮城県「受動喫煙防止宣言施設」にも登録した。また、資格取得支援として受験費用だけでなく、教習・講習費や教材費の全額補助も行う。

「お客さまに選ばれる企業であるとともに、社員に選ばれるために努力しなければならない」と鈴木社長。「われわれの仕事は知識と経験値が物を言う。社員こそが宝です」。働き方改革の枠組みを作るだけでは道半ば。「社員の思いを吸い上げ、意見を出しやすい環境づくりを進めます」と強調した。

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お問い合わせ

経済局中小企業支援課

仙台市青葉区国分町3-6-1表小路仮庁舎9階

電話番号:022-214-7338

ファクス:022-214-8321