会社概要

社名:株式会社Pallet
設立:2019年
従業員:4名、業務委託人数:15名
本社:仙台市太白区向山4-18-7 canvas107
主な事業内容:組織開発コンサルティング
「四方よし」な取り組み
社会的課題解決に向けた取り組み
課題
事業成長に向けた人財確保・人材育成の課題を抱える中小企業の人的課題解決と、地域に残りたい、もしくは戻りたいが、魅力的な職場が不足していることを理由に県外転出してしまうといった、企業ニーズと働き手ニーズのミスマッチを課題と捉えていた。
取り組み
- 「全ての人が、はたらくことを通して自分を活かし、幸せに向かう社会を共につくり続ける」という経営理念のもと、理念に共感し集ったメンバー18名と共に、自立分散型組織を試行しながら事業運営。
- 1.はたらく人たちのエンゲージメントと幸福度向上、2.東北の企業における人事機能の適正化、3.女性が活躍できる環境の整備の3つのテーマに焦点を絞り、取組みを実施。
- 地域課題に対し、産官学協働で解決に向かう座組みを描き、東北の企業の魅力を人事の力でリデザインすることを掲げ「東北・人事リデザインプロジェクト」を立ち上げ、地域の中小企業の経営者・人事担当者と共に学び合うコミュニティを形成。
- また、東北企業と働き手の双方の成長の実現に向けた研究機関として「東北はたらく幸せ研究所」を立ち上げ、東北に魅力ある選ばれる企業が増え、選ばれる地域になっていくことに尽力している。
成果
- 設立から5年間で50社以上の企業に対して伴走支援を実施、契約継続率約80%。売上は初年度から毎期120%以上の成長を記録し、過去最高の売上・利益を達成。社員にも賞与が還元され、順調に人員が増加。
- 「東北・人事リデザインプロジェクト」のキックオフイベントには50名以上が参加し、共創に向けて対話が行われた。
魅力的な職場環境づくりに向けた取組み
課題
自由で自律的な働き方を推奨した結果、個々の仕事に対する想い(WiLL)、個々のスキル(CAN)や業務(MUST)が全体として見えにくく、代表に近いメンバーに業務が偏るという課題が生じていた。
取り組み
以下の取り組みにより、業務の柔軟な配置と創発が可能な組織環境を実現し、社員の内発的な動機付けと組織の一体感を高めた。
- WiLL/CAN/MUSTの見える化:「myWiLLsheet」の活用
経営者含めた全メンバーの想い(WiLL)、スキル(CAN)、業務(MUST)を可視化し、全社で共有することで、それぞれの役割と進捗を明確化。
- 定期的なコミュニケーション機会の設置:全社キックオフの定期実施、1on1の仕組み化
半期ごとの全社キックオフを行い、経営方針の共有と全員参加によるチームビルディングを実施。この機会に、各自の想いを語り合い、チームの絆を深めた。また、チームリーダーとの1on1の他、メンバー同士のランダム1on1を毎月行い、振り返りと目標設定、そしてお互いを知り合うコミュニケーションを仕組み化。
- コミットメントMapの活用:働き方の明示と相互理解
メンバーが自分の働き方に対するコミットメントをMap形式で示し、多様な働き方を尊重し合うことで、互いにサポートしやすい環境を整備。
成果
- ネガティブな理由での離職は一人もなく、チームメンバーは18名まで増加。
- 取組みの結果、増収増益を達成し、新規事業の立ち上げや柔軟な事業展開が可能となった。
- 「必要な制度は自分たちで作る」という風土から、自分たちが取りやすく使いやすい産休育休制度導入設計をプロジェクト化し、実際に女性社員が産休育休を取得。

1on1の様子 子連れOKの職場
ダイバーシティ経営推進に向けた取組み
課題
2019年の創業当初より、それぞれのメンバーが自分の能力を自律的に発揮し、貢献・成長することが必要と考えており、課題と捉えていた。
取り組み
- 各人の業務とライフにおけるWiLL(価値観と未来への意志)/CAN(好き・得意)/MUST(現在進行形のタスク)を見える化し、全社で共有。定期的にアップデートすることで、自分の現在地を明確にすると共に、チームを超えての創発が起きやすくなることを狙った(「MyWiLLSheet」)。
- 全社員メンバーと半年間をかけて対話し、2030年ビジョンを策定。全員が納得できてコミットできる、自分たちが実現したい未来を描いた。
- 経営者自らが組織開発を率先するのではなく、「社内組織開発チーム」を作り、ボトムアップで自分たちが主役で、働きやすく、働きがいを感じる組織を現場から作れる仕組みにした。
- メンバー間および経営層・リーダーとの1on1面談を定期的に実施し、個々の役割や目標の確認、フィードバックを行う仕組みを確立。
成果
- 女性社員60%(11名)を占めており、これまで2名(内1名男性)が産休育休制度を活用。今後さらに1名が産育休に入る予定で、全員が復職に不安なく、安心して育休に入ることができている。
- 創業以来、増収増益を達成し、事業成長を継続。2023年度決算で、売上は前年対比123%増、営業利益は136%上昇。
- 人財獲得やメンバーの成長に伴い、「東北はたらく幸せ研究所」や「東北・人事リデザインプロジェクト」など、直接的な売上への寄与はないが、理念実現と社会に必要と考える機能の立ち上げにも力を注ぐことができている。
