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更新日:2024年11月27日
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社名:株式会社石黒建築工房
設立:2002年
従業員:18人
本社:仙台市宮城野区鶴ヶ谷字京原200
主な事業内容:建築工事の設計・施工・監理、カフェ事業
大量生産大量消費による規格寸法、画一デザインが基本の現代においては、家具などは買うことが当たり前となっており、自分で作るという選択肢が少なくなるなど、創造的な思考を普段の生活の中で育む機会が少なくなっている。
カフェ併設の工房を運営し、ものづくりの楽しさや環境配慮を学ぶことのできる「手作り家具教室」に取り組んでいる。
家具の設計・製作過程を通して、作る楽しさや、自分に合ったサイズ・機能・デザインを追求する創造的な思考を育み、さらには環境配慮等についても学べる機会を創出している。
家具づくりを学んだ方が、家族や友人にもその楽しさを伝えることで、ものづくりの魅力が広がっている。
建築業は労働環境が厳しいとされ、長い間男性が中心の業界とされてきた。建築業界を性の隔てなく、子育て世代にとっても働きやすい環境にしたいと考えていた。
有給休暇の完全取得を目標としてシフトを組んでいる。産休や育休を取りやすい環境を整備し、子育と就労の両立を推進している。また、建築会社とカフェが一つの組織として業を営むことで、従来の建設業の男性社会的なイメージを払拭するとともに、労働環境の改善への象徴としての役割も担っている。
産休、育休を女性2名が取得し復職。育休を男性1名が取得。コロナ禍によりカフェの店休を余儀なくされた中でも、離職率がとても低い職場となっている。
石黒大代表取締役は、建築事業に加えカフェ事業を手掛ける
数十年前まで、ちょっとした棚や椅子、机などは父親が日曜大工で作る光景が珍しくなく、必要なものを自らの手で作るのはそれほど身近なことだった。同社がカフェ事業の中で実施している手作り家具教室では、いつの間にか世の中から無くなってしまった「作るという選択肢」に加え、「作る楽しさ」も提供する。
「自分で作ればサイズも機能もデザインも希望通りにすることができる。欲しいものを自分で作ることによって得られる心地よさってあると思うんです」と石黒代表は話す。
カフェは、ものづくり体験に加え、コミュニティーの場としても機能している
元々石黒代表が構想していたのは「大工さんの技術の高さを、ものづくり体験を通してお客さまに伝える場」だった。現在カフェはそれにプラスして、保護者が子どもと一緒にゆっくり時間を過ごしたり、子育ての悩みを話したりする、コミュニティーの場としても大いに機能している。
「私自身も子育てを経て、親子で行けるお店がどれほど少ないか、また必要とされているかを実感してきました」と話す石黒代表。自身の経験を生かしつつ、今後もものづくりの機会創出と子育て応援の両面から、唯一無二の場としてあり続けたいと話す。
同社では、女性だけでなく男性も育休を取りやすい環境整備に取り組んでいる
現場でも設計でも男性中心のイメージがまだまだ強い建設業界だが、同社では建築事業の社員11人のうち女性が4人、カフェ事業の6人を含めると全社員の半数以上を女性が占める。そうした環境のためか、社内では産休、育休は制度として自然に馴染んでいるという。
一方で女性だけでなく男性も育休を取りやすい環境整備にも取り組んでおり、2022年からの新制度「産後パパ育休」についても早々に就業規則に盛り込んだ。こうした環境づくりの空気は「カフェにやって来る子育て中のお客さんたちからもらっている部分も大きい」と石黒代表は話す。
また、有給休暇は社員からパートの従業員まで完全取得を目指している。石黒代表は「会社に守られているという気持ちで働けることが大事だと思います。そして、カフェでも建築でも“笑顔を作る会社”という誇りを持って働いてもらえるよう、私自身も勉強をしてしっかり社内外でコミュニケーションを取っていきたいです」と穏やかな口調で締めくくった。
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