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更新日:2024年6月21日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
先月は、「初夏の水鳥」という記事で抱卵している水鳥についてご紹介しましたが、5月下旬から6月上旬にかけて、ガン生態園でオシドリ、シジュウカラガン、アカツクシガモの雛が約1か月の抱卵期間を経て孵化しました。
これらガン・カモ類の雛は、早熟で孵化後、早いうちに巣から離れ母親について行動し、エサを与えてもらうのではなく、自力で採食し生活するという特徴があります。
また、孵化した雛たちは、種によって体の大きさや羽毛の色の違いはもちろん、成長に伴い雛の行動や親鳥の子育ての仕方など様々な違いが見られます。
今回はこの3種の雛が孵化して2週間経った成長の様子をご紹介したいと思います。
まず孵化一番乗りしたオシドリです。卵の重さが40gとピンポン玉より少し大きいサイズの卵から雛が孵化しました。
オシドリは群れで飼育していましたが、雛は巣箱から出ると、翌日にはすぐに親鳥を認識し、しっかり母親のそばについて歩き、上手に水面を泳いでいる様子が観察できました。
父親は雛と母親の近くで警備し、他のオシドリを追い払う行動がよく見られました。
雛用の飼料や細かく切った草をたくさん食べみるみるうちに大きくなり、生後2週間経つ頃には、成鳥用のエサも食べることができる位、雛の体は大きくなりました。
また、動きも一段と軽快になり、水浴びが大好きで親から離れて行動する姿もよく見られるようになりました。
孵化したばかりのオシドリの雛
孵化して間もないオシドリの雛と母親
孵化して2週間齢のオシドリの雛と母親
孵化して2週間齢のオシドリの雛と両親
次は、シジュウカラガンです。
卵の重さは約110gあり、雛は丸々としてオシドリと比べると、二回りは大きい体つきでした。
抱卵時と同様に父親の警戒心は強く、母親について歩く雛たちの後方について周囲を見渡していることが多いです。
飼育員が掃除に入ると両親揃って、「シャーッ」と威嚇し雛を守ります。
木陰で休んでいることが多い雛ですが、食欲旺盛で雛用のエサの他に、早いうちから陸上の背の低い草も食べようとする姿もよくみられました。
2週間経つ頃には肢がしっかりし、首の長さも目立つようになり、長い草を食べようとチャレンジしたりする活発な動きが見られるようになりました。
孵化して間もないシジュウカラガンの雛
餌を食べるシジュウカラガンの雛
孵化して2週間齢のシジュウカラガンの雛と両親
最後は、アカツクシガモです。
卵の重さは約70gで、雛はオシドリとシジュウカラガンの間の大きさです。
初めのうちは雛が集まって休んでいると、母親は、巣箱内で抱卵していた時のように翼を広げ、雛たちを覆い守る姿が観察されました。
雛はオシドリ同様に孵化して間もなく水辺を好み、頻繁に泳いだり水浴びをして、生後2週間ぐらいでは母親の真似をして、水底のエサを食べようと頭を沈める行動も見られました。
最近は日差しが強いため木陰で雛同士、くっつき休んでいることが多いです。
アカツクシガモの雛を翼で覆う母親
アカツクシガモの雛と両親
孵化して2週間齢のアカツクシガモの雛と母親
水底のエサを探すアカツクシガモの雛と母親
は虫類館近くのガン生態園では、今回ご紹介した雛の姿を少し遠方からになりますが観察することができます。
成鳥とは全く違う雛特有の羽毛も、これから成長とともに換羽し少しずつ、親鳥と同じ羽色へと近づいて行きます。
雛の成長の様子は今後もブログやXで発信していきますので、温かく見守っていただけたらと思います。
ガン生態園
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