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更新日:2023年9月13日

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園長ブログ マダガスカル訪問記 第2回(9月13日)

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マダガスカルへの道編

当園は、平成19年からマダガスカル共和国のチンバザザ動植物公園と友好・協力関係にあり、これまでも何度か当園の職員が彼の地を訪れて、様々な支援活動を行ってきました。
日本からマダガスカルに向かうには、マダガスカル空港のタイ便が利用しやすかったのですが、残念ながら現在は運行されておりません。
以前に比べると乗り換えの手間も時間もかかりますが、我々は韓国・エチオピア経由で向かいました。

今回のブログでは、その時の様子をご紹介します。
これからマダガスカルにお出かけになる方の参考になれば幸いです。

1月21日(土曜日)の午後8時30分発のエチオピア航空機で成田空港を出発し、午後10時30分に韓国・仁川に到着。
一度飛行機から降りて改めてセキュリティチェックを受け、空港内をかなり移動させられて、結局は元の飛行機の元の席に戻ってくるという罰ゲームのようなことをさせられたうえで、エチオピアのアジスアベバに向け出発しました。


八木山動物公園の一行をアジスアベバまで運んでくれたエチオピア航空機

 

アジスアベバに着いたのは、現地時間で22日(日曜日)の午前8時前。
日本時間では午後2時前(日本との時差は、エチオピア、マダガスカルともマイナス6時間)なので、ここまで17時間以上かかっています。
ここでマダガスカル行きの便に乗り換えです。
アジスアベバまでの機内にはアジア系の乗客もそれなりにいましたが、ここからは我々は完全に少数派です。

午前8時50分にマダガスカルに向け出発。
幸いにも雲は少なく、アフリカ大陸の雄大な風景を目にすることができました。


アジスアベバ周辺の村落

 



アフリカ大陸の風景

 

この時期のマダガスカルは雨季で、日本を出る前には、我々が視察する予定の国立公園に向かう道路がサイクロンで寸断されたとの話も聞いていました。
この日も、アフリカ大陸を離れてしばらくの間は美しい海を観ることができたものの、着陸態勢に入るころには飛行機の下は雲で埋め尽くされ、下の様子が全く分からない状態に。

R5 園長ブログ マダガスカル2-5
マダガスカル上空に到達。だんだんと雲が増加。

 

機体が高度を下げて雲を抜けると、強い湿り気を感じさせる風景が広がっていました。
植物の濃い緑色も目に付きましたが、森林伐採の影響なのか、川や道路にかなりの土砂が流れ込んでいるようで、赤茶色の帯が何本も見えています。
マダガスカルの第一印象は「赤茶色と緑色の国」でした。


土が流れ込んだ川や山肌の赤茶色と田んぼや樹木の緑色が目立つ田園風景。
上空から見えたのは、こういう景色の集合体だった模様。
一説によればマダガスカルの森林の約9割が既に失われており、森林の保護・再生が急務。

 

ほぼ定刻の午後1時40分過ぎに、無事にマダガスカルのイヴァト空港に到着。
成田空港を出発してから約23時間の長旅でした。

最低限の両替を済ませて、これから2週間近くお世話になるマダガスカル人の運転手さんと合流。
時折雨が降る中、首都のアンタナナリボの宿に向かいました。

マダガスカルでは公共交通機関の整備が進んでおらず、我々の移動は自動車に頼らざるを得ないのですが、現地の方に運転をお願いする理由を、このあとで十二分に思い知ることとなります。
空港から首都までの道はしっかり整備されており、両側には田園風景が広がっていました。

最初のうちはあまり異国情緒を感じませんでしたが、しばらく進むと「マダガスカルならでは」と思われる風景を目にすることとなり、はるか遠くの国にやってきたことを改めて実感しました。


マダガスカルで最初に見かけた動物は、ゼブ牛(コブウシ)。
粗食に耐え、暑さや乾燥、熱帯性の病気・害虫への抵抗力が強いため、マダガスカルでは農作業に運搬に食用にと大活躍。
マダガスカルの国章にもゼブ牛が描かれており、サッカーのマダガスカル代表チームの愛称「バレア(Barea)」は、国章の牛に由来しているとのこと。


アンタナナリボの市街地の一部の道には、植民地時代に馬車の通行のために敷かれた石畳が現存。

 

アンタナナリボにはいくつか丘があり、一番高い丘にはマダガスカルの最初で最後の統一王朝・メリナ朝時代の「女王宮」や「旧首相官邸」が残っています。
我々の泊まったホテルは別の丘にあり、私の部屋からはどちらの建物もよく見えました。


右側の塔が付いた四角い建物が「女王宮」で、左側の塔がある建物(半分ほど他の建物に隠れているもの)が「旧首相官邸」。
「女王宮」は、1995年に(おそらく放火により)内部が焼失。
我々がマダガスカルを訪れた時点では、2020年から始まった修復工事が継続中で、立入禁止。
「旧首相官邸」は、歴史博物館として「女王宮」の火災を免れた王家の遺品などを展示。
2011年にここから王冠が盗まれ、未だに行方不明とのこと。

 

ホテルの向かいには税関の建物、すぐ近くに大統領官邸や中央銀行などの国の機関が置かれ、ホテルが面している通りにはスーパーや現地有名メーカーのチョコレート(チョコレートは、良質なカカオが採れるマダガスカルの名産品)のお店があるなど、活気にあふれた興味深い場所でした。
安全性が高い明るい時間帯に周囲を歩いてみたかったのですが、朝と夕方は人と車で大混雑しており、日中はほとんど会議や視察に出かけていたため、空き時間にホテルの窓から景色や道行く人々を眺めるにとどめました。


中央部に見える緑は、大統領官邸の庭園。
その前は三叉路で、路肩はほとんど駐車場状態(合法)。
マダガスカルの交差点は基本的にロータリーで信号機はなく、ラッシュ時に限り警察官が交通整理を実施。

 

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