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更新日:2025年4月16日

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「カリン」八木山での日々(2025年4月16日)

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「カリン」八木山での日々

2024年11月20日に当園にいる「ラッキー(オス)」との繁殖目的でやってきたフタコブラクダの「カリン(メス)」。
2025年4月16日に故郷である東北サファリパークに帰ることになりました。
「カリン」の当園での日々をブログで紹介したいと思います。
来園4日目にして余裕の表情
来園4日目にして余裕の表情

八木山の環境と飼育員にもすぐに慣れてくれた「カリン」。
11月25日からは、「カリン」だけで屋外の運動場に出していましたが、12月の最初の休園日に「ラッキー」と一緒に運動場に出してみることにしました。

「カリン」が「ラッキー」に驚かないか、「ラッキー」が「カリン」にグイグイいきすぎないか...
2頭が一緒になる前には少し不安もありました。
しかし、予想に反して一緒に運動場に出た2頭は.....
距離のある2頭
距離のある2頭
お互い近づこうとしない!かなり距離を取って行動していました。
これには担当者も驚きました(笑)
お互い触れ合うことなく、初めましての運動場デビューは終わりました。
この日以降は、「カリン」ともう1頭のメスの「ラフ」とを交代で、オスの「ラッキー」と一緒に運動場に出すようにしました。
しかし、運動場デビューから日が経っても距離が縮まない、「カリン」と「ラッキー」。
元々、「ラッキー」は「ラフ」にぞっこんな様子で一緒になるとべったりと後ろをついて回り、離れまいとしていました。
また、「カリン」と一緒に運動場に出ている間も「ラッキー」は寝室にいる「ラフ」と触れ合える場所から動こうとせず、このままでは「ラフ」に夢中すぎて「カリン」に意識が向くことがない!となり、
「ラフ」にぞっこんな「ラッキー」
「ラフ」にぞっこんな「ラッキー」

「ラフ」と「ラッキー」を運動場に一緒に出すことを止め、「ラッキー」から「ラフ」が見えないよう目隠しをしたり、運動場ではなく寝室で「カリン」と「ラッキー」を一緒にしてみたりと「カリン」と「ラッキー」の仲良し作戦に試行錯誤の日々でした。
寝室で一緒に過ごすカリンとラッキー
寝室で一緒に過ごす「カリン」と「ラッキー」

功を奏したのか(?)、少しずつ距離が縮まったように感じた2頭でしたが、残念ながら交尾には至りませんでした。
自然繁殖では成果が得られなかったので、大学のご協力をいただき3月に人工授精を実施しました。
妊娠判定の結果に一縷の望みを抱いていますが、改めてフタコブラクダの繁殖の難しさを痛感しました。

国内の動物園で飼育されているフタコブラクダは50頭以下と少なくなっています。
未来でもフタコブラクダをご覧頂けるよう当園では引き続き繁殖に取り組んでいきます。

今回、繁殖を目指して当園にやってきてくれた「カリン」。
色々なことに協力的でとても穏やかな、でも食いしん坊な一面もある個体でした。
美しい白い毛につぶらな瞳、すらっとした背の高さで、来園者の皆さまにも改めてフタコブラクダって素敵で魅力あふれる動物だ!と感じさせてくれたと思っています。
青い無口頭絡も似合っていたカリン
青い無口頭絡も似合っていた「カリン」

「カリン」、本当にありがとう。
故郷に帰っても、元気で過ごしてね!

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